緩急というより「緩緩急」が絶妙だった阪神・大竹の完封劇 「待ちきれず、待っていると遅れる」 谷佳知氏の視点

 先発し力投する大竹(撮影・北村雅宏)
 3回、スローボールを投じる大竹(撮影・田中太一)
 完封勝利を挙げ、握手をする大竹と坂本(撮影・田中太一)
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 「阪神2-0DeNA」(11日、甲子園球場)

 阪神の大竹耕太郞投手(30)が23年7月5日の広島戦以来、799日ぶりとなる完封勝利を挙げた。緩急をつけた投球でDeNA打線を散発3安打に抑えて、今季8勝目。巨人、オリックスで活躍した谷佳知氏は104球での完封劇に、「チェンジアップの抜け具合が絶妙だったし、時折投げるカーブが効果的だった。これぞ大竹、という投球」とたたえた。

 谷氏は「元々打者の打ち気をそぐ、外すのが抜群にうまい投手」と評した上で、打撃好調だった筒香との対戦を例に挙げた。

 1打席目は7球を投じたうち6球が真っすぐ。そろそろチェンジアップが来ると思わせて、真っすぐで三飛に仕留めた。2打席目は外角への真っすぐ2球で追い込み、カットボール、チェンジアップを外角低めに投じてカウント2ボール2ストライクから、最後も外角低めにチェンジアップを投げ切って二ゴロに。

 「真っすぐを待っていると、絶妙な抜け具合のチェンジアップでずらされる。体を前に出される感じになる。そのチェンジアップを頭に入れていると、真っすぐがピュッときて詰まらされる。打者にとっては『前後の幅』で対応を余儀なくされるので、本当に打ちづらい。筒香もそれに苦慮していた」と大竹の投球術を絶賛した。

 その上で「それだけでも厄介なのに、時折投じるスローカーブで打者はさらにタイミングをゆっくりと取らされる。緩急というより、『緩緩急』という感じ。待ちきれず、待っていると遅れる。加えて相手打者の待ち球、狙いをことごとく外した坂本の配球も抜群だった」と次々に称賛の言葉が口を突いた。

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