阪神・佐藤輝 球団初!新人から5年で通算400打点 「ラッキー」適時打で2年ぶり90打点

 「阪神1-6DeNA」(10日、甲子園球場)

 阪神・佐藤輝明内野手(26)が初回に適時二塁打を放ち、2年ぶり2度目のシーズン90打点に到達した。球団の生え抜き選手で90打点を複数回記録するのは掛布雅之以来。通算でも400打点となり、新人から5年目での到達は球団初の快挙となった。チームはDeNAに1-6で敗れ、7日のリーグ優勝決定後、2連敗。15カードぶりのカード負け越しとなった。

 打球が高々と舞い上がった瞬間、聖地に虎党のため息がこだました。平凡な飛球で3アウト。そうなるはずだったが、佐藤輝がラッキーボーイとなった。「ラッキーでしたね」。右翼・蝦名が白球を見失って、外野の芝生にポトリ。思わぬ形での先制点にスタンドは大盛り上がりとなった。

 初回2死二塁。マウンドの東と対決だ。追い込まれた後、スライダーを打ち損じてしまった。凡退を確信し、バットを悔しそうに投げたが、状況は一転。少し変わった雲の影響もあったのか、3試合ぶりの適時打となった。

 この一打で通算400打点。新人から5年目での到達は長嶋茂雄や清原和博らと並ぶ史上9人目となった。自己最多の92打点を記録した23年以来、2年ぶりの90打点もマーク。節目の数字も「あんまりそういうふうには思っていないですけど」と冷静だった。

 とはいえ、球団の生え抜き選手で90打点以上を複数回記録したのは、掛布雅之以来。また、入団5年目までに2回の到達は史上初の快挙となった。結果的にこの1得点だけ。消化試合ではあるが、詰めかけてくれたファンを喜ばせることもできた。

 東とは前回対戦の8月27日に横浜スタジアムで3打数無安打。短期決戦での勝負に向けても、嫌なイメージのまま終わるわけにはいかなかった。三回1死二、三塁では空振り三振。ただ、五回2死一塁では見事な流し打ちでマルチ安打とした。「結果は良かったんじゃないですか」。5試合ぶりの複数安打に納得した様子だった。

 一方で守備では四回無死一塁で桑原の犠打を処理し、積極的に二塁へ送球。これが野選となり、逆転の火種になってしまった。だが、もう勝ち負けが全てではない。挑戦することが次戦以降への学びにつながってくる。藤川監督も「そこ(短期決戦)に向けてチームを一回、洗濯する。それからまた強いチームに仕上げていく」と話した。

 チームは9月初の連敗。7月15、16日の中日戦(甲子園)で連敗を喫して以来、15カードぶりのカード負け越しとなった。それでも、佐藤輝ら選手のやることに変わりはない。「しっかりやることをやって。それだけです」。残り15試合。個々の状態を上げていくことに専念する。

 ◆新人から5年目までに400打点  佐藤輝が90打点となり通算400打点を達成。1年目の21年から64、84、92、70、90打点とコンスタントに数字を積み上げてきた。NPB史上では9人目、阪神からは初めて(別当は3年目に阪神から毎日に移籍)。ちなみに主な阪神打者の新人から5年目までの打点は、大山悠輔318打点、田淵幸一・313打点、掛布雅之・299打点、岡田彰布・294打点。

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