阪神・中野 ・288で首位打者浮上 決起集会効果の一丸星「最後にもう一度、一丸となって戦おう」
「中日2-6阪神」(5日、バンテリンドーム)
チームの結束を体現するように、終盤の逆転勝利に興奮は冷めない。口火を切った阪神・中野拓夢内野手(29)は「七回まではいろいろ思いましたが、本当にやってよかったと思います」と笑った。前夜は「一丸で戦う」-と異例の野手会を開催。真夏の9連戦初戦を最高の形で勝ちきった。
2点を追う八回だ。劣勢ムードが漂う中、一振りで流れを変えた。先頭で打席に立った中野は「塁に出たら流れは変わる」と、追い込まれてからファウルで粘って5球目。低めのフォークに食らい付き、体勢を崩されながらも右前に運んだ。この一打に3、4番も奮起。森下がフルカウントから四球を選ぶと、佐藤輝の逆転3ランを呼んだ。
「結果的に野手が一つとなってつながって逆転することができました。ベンチも一気に行くぞという雰囲気にもなった。まずは野手が一丸となってやっていくことがすごく大事だと思いました」
前夜は選手会長として森下と2人、決起集会を主催した。名古屋市内の九州料理店を貸し切り、森下が乾杯の音頭をとってスタート。勝負と位置付けた9連戦を前に3時間、「最後にもう一度、一丸となって戦おう」と誓い合った。だが、初回は無死二塁の好機で空振り三振。七回まで無得点に「決起集会をして、あまり良くなかったかな」と正直な思いも吐露したが、結束力を高めた野手が最後に底力を見せた。
マルチ安打で打率を・288とし、近本を抜いて首位打者に立った。「全く意識してない」と個人記録に興味はない。九回には無死一塁の場面で一、二塁間の打球を好捕。反転して二塁を封殺した。4点のリードがあったが「投手も一塁の方が投げやすい」と攻めたプレーで鼓舞。攻守で、チームを担う選手会長として、劇的勝利を演出した。
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