阪神 佐藤輝が自己最多本塁打数を更新できた理由 ドラフト同期、中野らが語る
「巨人0-4阪神」(19日、東京ドーム)
これぞ4番の大仕事や。阪神・佐藤輝明内野手(26)が延長十一回、右中間に自己最多を更新する決勝の25号2ランを放ち、連敗を「2」で止めた。2位・巨人とのゲーム差を今季最大の「10」とし、宿敵の自力優勝の可能性を消滅させた値千金の一撃。前半戦残り2試合。最後まで突っ走る。
◇ ◇
なぜ、佐藤輝は自己最多の本塁打数を更新できたのか。1年目からの紆余(うよ)曲折を近くで見ていたからこそわかる今年の変化があった。証言してくれたのは“神ドラフト”とも称される20年度ドラフトの同期。中野は技術、栄枝はメンタルの成長を挙げた。そして共通した言葉は「余裕」。2人の目には明らかな違いが見えていた。
中野は新人時代からともに1軍で戦ってきた。「状況に応じた打撃というか、無理に振ってないですよね。打席でも余裕をすごく感じる」。ベンチでも塁でも、これまでとの変化は感じていた。さらに佐藤輝の打撃練習で守備に就くと、体で感じることもあるという。「去年よりスピードというか、打球の質も違うかなと思いますね」。自身のはるか上を通過し、スタンドに届く打球を毎日のように見ている。量産ペースも不思議ではなかった。
栄枝は食事に出かけるほどの仲。今までは1、2軍で離れていることも多かったが、今年は開幕から帯同し続けている。「メンタルが安定してるんじゃないですか。いい意味で余裕が出てきてるというか」。昨季まではファームで会うことが多く、ベンチでも感情の起伏を感じていたという。それが今年は少ない。「チームの中心選手としての自覚を感じるかなと思いますね」。もう5年目。たくましい体に加え、心と技も備わってきた。
同じく同期の石井は「スター選手」だと表現する。伊藤将や村上も同じドラフト。その1位として、世代を引っ張っていく。(デイリースポーツ阪神担当・今西大翔)
野球スコア速報
関連ニュース





