阪神・小幡 V撃!貴重ダメ押し打 プロ7年目で初の2桁打点「もっともっと積み重ねられるよう」
「阪神5-2ヤクルト」(12日、甲子園球場)
右へ左へ快音を連発。阪神・小幡が真っ黄色に染まった甲子園の虎党を熱狂させた。価値ある2本の適時打で、チームを今夏ウル虎初勝利へ導いた。
まずは四回だ。2点差を追いつき、なおも無死一、三塁の好機。追い込まれながらも、外角の直球を引っ張り込み、右前への勝ち越し適時打を放った。「2点入って気持ち的にも楽でした。なんとか事を起こそうと思って必死に食らいつきました」。流れをつかみたい局面で、一気に畳み掛けた。
貴重な1点もたたき出した。3-2で迎えた八回2死一塁の場面。阪口の直球をはじき返した打球は浜風にも乗り、左中間を破る適時二塁打。なかなか追加点が奪えない中でのダメ押し打。「大山さんが必死に走ってくれて感謝してます」。大歓声に包まれる中、頭上で手をたたき、感情を表に出した。
この試合の2打点で、プロ7年目にして初の2桁打点に到達した。シーズン開幕前には「打点、得点。点に絡みたいっていうのが、今年は一番意識してやりたい」と意気込んでいた中で、有言実行。6~8番と打順も動くが「もっともっと積み重ねられるように努力したい」と力を込めた。
苦しい期間を成長につなげていた。今季は5月に左下肢の筋挫傷があった。遊撃のレギュラーをつかみかけた中で痛恨の離脱。それでもできることに取り組んだ。ケガ防止、下半身強化の意味も含め「お尻を使う」ことを意識。全体練習が終わってからも室内練習場で一人黙々と打ち込んでいた。悔しい気持ちもあったが、夕食を食べながら1軍の試合も見た。もう一度、この舞台で活躍すると心に決めていた。
現在、遊撃のポジションは、熊谷との併用が続いている。「出たときにやるべきことをしっかりやる。切磋琢磨(せっさたくま)しながら頑張りたい」と小幡。相手が右でも左でも関係ない。レギュラーは「俺だ」と、まだまだ存在感を示していく。
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