阪神連勝ストップ 森下、輝、大山意地のドラ1トリオ3連打も及ばず 大山「明日の試合がすごく大事」

 「阪神3-6ヤクルト」(11日、甲子園球場)

 ついに止まった…。阪神は連勝が11でストップ。6点を追う四回は森下、佐藤輝、大山の“ドラ1クリーンアップ”の3連打などで2点を返し、五回には大山の犠飛で3点差まで詰め寄った。「ウル虎の夏」の特別ユニホームで聖地は盛り上がったが、逆転はならず。12日は仕切り直して連敗は阻止する。

 最後まで逆転の期待を抱かせた。3点ビハインドの九回1死から中野が中前打で出塁すると、スタンドは再び熱狂した。森下は空振り三振、佐藤輝も三直に倒れ、ついに連勝が11でストップ。それでも藤川球児監督(44)にショックの色はない。ナインの背中を押すように口を開いた。

 「切り替えて?いつもそうですけどね。結果が伴った選手だったり、伴わなくて悔しい思いをしている選手も中にはいますからね。またその姿を見て、明日以降頑張ってくれたらと思いますね」

 6点ビハインドを感じさせない。2桁安打こそ6試合で止まったが、打線はヤクルト投手陣にプレッシャーを与え続けた。四回は無死一、三塁から大山が中前タイムリー。さらに無死満塁から小幡が左翼線へ適時打を放った。2-6の五回も無死満塁から大山が右犠飛。逆転の予感がプンプン漂っていた。

 「先にあれだけ取られても雰囲気は悪くなかった」。八回1死でも左前打を放ってマルチ安打を決めた小幡は、そう証言した。自身4試合ぶりのスタメン出場。熊谷と切磋琢磨(せっさたくま)する中、「準備するだけだと思うので、しっかりスイングしたい」と目の色を変えている。

 「ウル虎の夏」初日。ナインは黄色を基調とし、荒々しさを表現したグラフィックデザインが施された特別ユニホームを着用。来場者にも同デザインのジャージーが配布され、スタンドは黄色に染まった。ファンは期間限定応援歌「虎道」を大合唱。白星で飾れなかったが、スタンドの一体感はより一層高まった。

 大山がナインの思いを代弁した。「勝ってこそだと思うので。そういう意味では、まだまだ反省すべき点は多いですし、明日の試合がすごく大事になってくると思うので。個人的にもそうですし、もう一回チーム一丸となって勝ちに向かって頑張ります」。連敗阻止へ、仕切り直して、再びツバメ投手陣に襲いかかる。

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