阪神・前川が帰って来た!39日ぶりスタメン「6番・左翼」で即安打 気迫ヘッスラで五回猛攻4点導いた
「ヤクルト0-6阪神」(29日、神宮球場)
真っ黒になったユニホームが、帰ってきた阪神・前川の覚悟を示した。打ってチャンスを広げ、ヘッドスライディングで追加点を演出。「6番・左翼」として、ようやく巡った39日ぶりのスタメンに、チームを鼓舞する活躍で連勝を呼んだ。「まだ全然、足りない」。試合後、若虎は悔しそうにつぶやいた。それでも再出発の確かな一歩になった。
1点リードの五回だ。先頭の大山が左前打で出塁すると、続く前川も初球から積極スイング。ツーシームを中前に運び一、三塁とつないだ。さらに坂本の左越え二塁打で三塁に進むと、1死を挟んで伊藤将の打席。投手前のスクイズで頭から生還。慌てたアビラのトスもそれ、坂本も一気にホームまで戻ってきた。
頭から飛び込み、捕手と交錯。プロテクターに顔面を強打していたようにも見えた。「一度逃したチャンスだったので、逃したらまたダメだなと思っていきました」。開幕スタメンを勝ち取った4年目シーズン。一気に飛躍が期待されながら、不振から5月22日に2軍落ちした。17日の再昇格後、初のスタメン出場。期する思いがあった。
「1本出たのは良かったですが、目立つような活躍をしないといけないと思っていた。そういった面で全然足りなかった」。勝利にも最後まで笑みはなかった。自己採点はどこまでも辛い。それでも試合後、三塁スタンドから熱烈なエールが注がれた。ファンが期待を抱く22歳、未完の大砲。反撃はここから始まる。
◆チーム完封勝利数で両リーグトップ 伊藤将の2年ぶりの完封勝利で、阪神は今季のチーム完封勝ちが17試合となり、両リーグでトップとなった。29日現在の各チームの完封勝利は、西武16、巨人14、日本ハム12、DeNA10、ソフトバンク9、中日6、楽天6、オリックス5、ヤクルト4、ロッテ3。
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