阪神サヨナラ負けも藤川監督「顔上げろ」 高寺の痛恨失策責めず「またあした」 喜べぬセ界の貯金独占

 「ヤクルト4-3阪神」(27日、神宮球場)

 ウソやろ…。阪神はリーグ再開初戦で最下位のヤクルト相手に3点リードを守れず、サヨナラ負けを喫した。同点の九回。守備固めの熊谷の代打で出場後、三塁に就いていた高寺望夢内野手(22)の適時失策で試合が決まった。藤川球児監督(44)は起用した責任を背負い、「顔を上げて」と巻き返しを期待した。痛恨の敗戦でもセ・リーグの貯金を独り占めで、2位との3・5ゲーム差は変わらず。心機一転、2戦目に臨む。

 リーグ戦再開初戦は、悪夢のような幕切れを迎えた。3点リードを狭い神宮の一発攻勢で追いつかれ、九回は高寺の失策でサヨナラ負け。痛恨ミスが黒星に直結したが、藤川監督は「それも使っているこちらの(責任の)ところですから。またあした、顔を上げて戦ってくれればというところですね」と選手個人を責めることはせず、前向きな言葉で背中を押した。

 同点の九回、先に勝ち越しのチャンスをつかんだ。先頭の代打・高寺への死球を足掛かりに、1死二塁と好機をつくったが、代打の糸原と近本が抑え込まれた。すると勝利の女神は敵軍へとほほ笑みかけた。

 3番手の及川が登板すると、先頭の岩田に一塁内野安打を許す。続く並木は犠打を狙うも、及川がゴロを素早く二塁送球して封殺。ヤクルト側からのリクエスト要求も判定は変わらなかった。続く武岡に犠打を決められ、2死二塁で内山を迎えた。

 三遊間への打ち取った打球となったが、この回から三塁守備に就いた高寺がバウンドを合わせられずに後逸。雨にぬれた虎党の悲鳴が響く中、ボールは無情にも左前へと抜けていった。

 最初の守備機会でエラーを犯した高寺は、「申し訳ない気持ちしかないです」と沈痛。「しっかり練習して、次にいかしていくしかないと思います」と猛省した。

 “魔の七回”に村上が1イニング2発を食らうまでは、主導権を握っていた。四回1死一塁は、森下の三塁内野安打で、一走・中野が好走塁。相手ミスを誘って先制のホームを踏んだ。続くチャンスにヘルナンデスが追加点をたたき出した。その直後に雨で22分間中断したが、流れは渡さなかった。

 六回2死二、三塁でパスボールによる3点目。効果的な追加点と思われたが、今季5度目のサヨナラ負けで交流戦ブレークを挟んで2連敗となった。

 貯金は7に減ったが、セ・リーグの貯金を独り占めしている。2位・巨人とは3・5ゲーム差。「また、あした、しっかり日々新たにゲームをやっていく。そこに尽きると思います」。ナイターの悔しさを引きずっている暇はない。気持ちを切り替えて、デーゲームでやり返す。

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