阪神・佐藤輝 大山アベック打点25戦負けなし 「高めの球にきっちりコンタクト」初回2死二塁同点打
「阪神6-2巨人」(26日、甲子園球場)
低く鋭い打球があっという間に二塁手の横を抜け、外野の芝を転がる。超満員の甲子園に大歓声が響く中、二塁に滑り込んだ阪神・佐藤輝は一塁ベンチへ拳を突き上げた。
「追い込まれていましたが、高めの球にきっちりコンタクトできました。先制されて早めに追いつきたい場面だったので、結果が出てよかった」
流れを引き戻した。1点を先制された直後の初回2死二塁。カウント2-2から石川の直球をたたいた。軽く振ったように見えるスイングから放った打球で、右中間への同点適時二塁打。今季は甲子園で8試合に出場して27打数9安打、打率・333、3本塁打、10打点。無類の強さを誇る本拠地で、またも背番号8が輝きを放った。
前夜はバックスクリーン左へ、高々と舞い上がる豪快な一発を放つも「ライナーで打てたら一番いい」と話していた。試合前の打撃練習では、言葉通り飛距離ではなくライナー性の打球を飛ばしていた。現状に満足せず、日々進化を求める姿が目立つ。長打はもちろん、状況に応じた軽打も進化の証しだ。
不敗神話も続いた。八回に大山が決勝の適時二塁打を放った。“OS砲”がそろって打点を挙げた試合は、今季6勝1分け。23年の最終戦での敗戦を最後に、24年から25試合負けなしの24連勝だ。2人が打てば、ベンチもファンも盛り上がり、チームが勝つ。最高の循環になっている。
これで巨人戦は開幕から5連勝。昨季の優勝チームでもあり、佐藤輝が伝統の一戦にかける思いは強い。「熱くなります。そこを倒さなければ優勝はない。いいピッチャーはそろっているけど打って勝ちたい」と力を込めた。
4番もすっかり似合うようになった。今季は開幕3番だったが、15日のヤクルト戦(松山)から4番に座ると、10試合37打数13安打で打率・351、4本塁打、14打点。チームもその間8勝2敗。勝利に導く活躍が際立っている。「それ(チームの勝利)が全てじゃないですか」と笑顔。進化を続ける虎の大砲は、誰にも止められない。
野球スコア速報
関連ニュース





