阪神・佐藤輝 連日マルチ 「しっかり見られている」ボール球グッと我慢 確実性UPで今年実戦打率・429

 1回、右前打を放つ佐藤輝
 5回、二塁打を放ち滑り込む佐藤輝(撮影・飯室逸平)
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 「オープン戦、中日6-9阪神」(23日、Agreスタジアム北谷)

 豪快な一発から一夜明けて、阪神・佐藤輝が安打製造機へ変身した。右へ左へ軽々と快音を奏でていく。「良かったんじゃないですかね」。3打数2安打2得点で2試合連続のマルチ安打。唯一の凡退も強烈なライナーが好守に阻まれただけ。技巧派右腕も本格派右腕も左腕でも関係なく、バットの芯で打球を捉えた。

 まずは初回1死一塁。カウント2-2から低めに沈む変化球を拾った。一、二塁間を破ってチャンス拡大。一塁上では頭の上でポンポンッと手をたたいた。三回無死では高橋宏のスプリットを軽打。一塁の板山がダイビングキャッチしたが、しっかり捉えた弾丸ライナーだった。

 五回1死一塁では左腕の吉田に追い込まれながら、外角直球をコースに逆らわずに流し打ち。積極的な走塁で二塁を狙い、両膝を土で黒くしながらの二塁打とした。打撃だけでなく、足でも貢献。「この時期はどんどんそういう走塁もしていい。良かったなと思います」と走塁への意識の高さも見せた。

 この日の特筆すべきポイントは3打席で18球を投げさせたこと。際どい球はファウルで粘り、ボール球はグッと我慢した。「低めというか、しっかり球は見られている」。簡単に三振をする気配がない。3打席全て、追い込まれてからもどっしりと、しかし力みなくスイングした。

 オフのテーマの一つはコンタクト率のアップ。クリケットバットを使ったり、左肘の使い方を意識したりと試行錯誤を重ねてきた。「振りにいけてるので、それはいいところかな」。当てるだけではなく、タイミングが合っているからこそ強く振ることができる。今年の実戦は14打数6安打で打率・429と確実性は上がっている。

 黄色い声援が飛んだ。帰りのバスに乗り込む前、おちゃめに帽子のつばに手をやって一礼。雨の中でも応援してくれたファンへ、グラウンド内外で歓喜させた。「しっかり練習します」。開幕は1カ月以上先。今年は違うと、何度だって思わせてくれるはずだ。

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