阪神・湯浅 7カ月ぶり実戦登板へGOサイン出た 電撃視察の藤川監督が高評価「次はゲームで」

 「阪神2軍春季キャンプ」(17日、具志川)

 阪神・湯浅京己投手(25)が17日、具志川キャンプを初めて視察に訪れた藤川球児監督(44)の前で、今春2度目のシート打撃に登板した。打者6人と対戦して安打性2本は許したが、最速149キロを計測して上々の投球内容。熱のこもった24球を見届けた指揮官からは実戦へのゴーサインを出され、国指定の難病・胸椎黄色靱帯骨化症からの完全復活へ、また一歩前進した。

 指揮官の電撃視察に、アツアツ投球で応じた。二塁後方に立つ藤川監督から鋭い視線を向けられながら、昨年8月の術後2度目となる実戦形式マウンドに上がった湯浅。前回12日は直球のみだったが、フォークなどの変化球も解禁して打者と対峙(たいじ)した。

 先頭の百崎には右中間への安打性を許したが、その後は3人連続で打ち取って、空振りも奪った。6人目の佐野に四球を与えて登板終了。虎党からは拍手を浴びて、歩み寄ってきた藤川監督とは握手を交わし、肩をポンとたたかれ激励された。言葉を交わしながら笑顔も見せつつ、コンディションなどについて確認し合った。

 この日の朝に決まった藤川監督の具志川キャンプ生チェック。その目的は明らかだった。まずは宜野座で早出特守などを見届けてから、車に乗り込んで具志川へ移動。湯浅がシート登板を終えると、すぐさま宜野座へととんぼ返り。滞在時間はわずか45分間だったが、収穫は大きかった。

 指揮官は焦り禁物を念押しした上で、「長いリハビリをクリアして、ここまで来ているので。後ろから見ていて順調そうだと思って、『このままいければいいよね』というところは話しました」と前進を実感。「ここまで何歩もあったでしょうからね。しっかり同じ土俵に戻ってこられるかどうか、もう少しのところまでは来ているんじゃないかと思います」とうなずいて、期待を膨らませた。

 2度のシート登板を問題なく終えたとあって、「2回、シミュレートゲームやっていますから、次はゲームで。その最終テストが今日だったので」と明言。指揮官からのゴーサインを受けて、22日の2軍練習試合・韓国ハンファ戦(具志川)で、7カ月ぶりに実戦復帰することが確定的に。目標に掲げてきた「開幕1軍」が、いよいよ現実味を帯びてきた。

 ◆湯浅の経過

 2024年8月25日 湯浅が「胸椎黄色靱帯骨化切除術」を受けて福島県内の病院を退院したことを球団が発表。

 同27日 鳴尾浜でリハビリ開始。

 同9月16日 キャッチボールを再開。トレーナーを相手に15メートルの距離で約30球。

 同11月11日 術後初ブルペンで10球。同15日には術後3度目のブルペンで、捕手を立たせて30球。

 同20日 球団事務所で契約更改交渉。「(春季)キャンプで実戦復帰して、開幕1軍を目指して頑張りたい」と意欲。

 同12月3日 ブルペンで術後2度目の捕手を座らせての投球。

 25年1月5日 大阪市内の施設で自主トレを公開。ピラティスによるトレーニングで汗を流す。

 同2月1日 沖縄・具志川キャンプ初日。全体練習に参加し、ブルペンでは捕手の長坂を相手に直球のみ30球で順調な調整ぶりを示す。

 同15日 具志川キャンプでシート打撃に登板。術後初めての実戦形式のマウンドで、延べ6人の打者に対して直球のみ27球を投じ、最速150キロを記録した。

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