阪神2軍・町田 勝てる捕手へ 先輩捕手・藤田から声の出し方アドバイス 「常に再現性意識」して波のない選手に 

 「熱鳴」が「熱具志」となったデイリースポーツ紙のキャンプ企画。第1回はドラフト4位・町田隼乙捕手(21)=BC埼玉=を取り上げる。独立リーグ時代、アルバイトで具志川キャンプに参加し、ブルペンキャッチャーを務めた異色の経験を持つ。24年は打率・323をマーク。二塁送球最速タイム1秒81を誇る強肩も魅力。そんな町田のプロ初キャンプに迫る。

 決意新たにプロの捕手として具志川に戻ってきた。「去年は受けて終わりだった。今年は(投手に投球内容の)感想を言ったり、試合で(変化球を)こういうふうに使うという話を具体的にできた」と町田は、プロとして参加する春季キャンプに充実感を覚える。4日目にはシート打撃でマスクをかぶって松原と津田をリード。打席では西純から安打を放って見せ場を作った。

 先輩捕手の藤田からはアドバイスを受けた。「投内連係の指示の出し方や声の出し方。甲子園は観客が多くて声が通りづらい。そんな中での声の出し方は勉強になった」。扇の要である捕手のかけ声の重要性を改めて認識した。

 独立リーグ時代にできなかったことができるようになったという。「野球以外の時間の使い方です。ホテルの過ごし方は体のケアに充てたり、練習のダメなところを振り返る。そういう時間に充てられるようになった」。独立リーグ時代は食事が自炊で、野球に充てられる時間は少なかったが、今は野球に没頭できる環境がある。考えることも練習の一部となった。

 最終目標は“勝てる捕手”になること。「リードやランナーを進めるバッティングなど細かいところを考えてできる選手になる」。そのために取り組んでいることがある。「常に再現性を意識して、打撃やスローイングのフォームが常に一定という意識で練習してます」。パフォーマンスに波のない捕手になるための練習に取り組んでいる。

 自らの武器には「パワーと肩の強さ」を挙げたが、まだ満足していない。「まだまだ上半身頼りのバッティングやってるんで、体全体を使って」と課題を見つめ、第2クール以降は「一球一球、丁寧に下半身を使って打つ」と計画を立てた。

 平田2軍監督も期待の若手捕手に太鼓判を押す。「クセのないスイングもいい。元気だし、ハングリー精神もあるから楽しみだよ」。目標のひとつに「開幕1軍は絶対」と語る町田。勝てる捕手として、チームに多くの勝利を呼び込む。

 ◆町田 隼乙(まちだ・はやと)2003年4月3日生まれ、21歳。青森県出身。サイズ186センチ、88キロ。右投げ右打ち。捕手。光明学園相模原、BC埼玉を経て24年度ドラフト4位で阪神入団。50メートル走6秒3、遠投110メートル。独立リーグ通算17本塁打。座右の銘は「花よりも花を咲かせる土になれ」、「捲土重来」。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス