阪神・ゲラ 気温8度の聖地で156キロ 1回2奪三振0封 岡田監督「思ってる通りのピッチング」
「オープン戦、阪神2-5ヤクルト」(9日、甲子園球場)
仕事を終えると、小さく右拳を握った。来日2度目となる甲子園での登板。冷たい風が吹こうが関係ない。阪神のハビー・ゲラ投手が1年目のシーズン開幕へ向け、確かな力を見せつけた。
「普通にというか心地よく投げられたよ。(ガッツポーズは)ちょっと気持ちが高ぶった」
同点の六回から3番手で登板した。先頭の武岡を内角低めへのスライダーで空振り三振に仕留め、内山もスライダーで遊ゴロ。最後は長岡を自身甲子園最速となる156キロの外角高め直球で空振り三振。圧巻の投球で1回を完璧に抑えると右手でガッツポーズをつくり、ベンチへ引き揚げた。
試合中には雪が舞うなど最高気温8度と冷え込んだ。「しっかり準備して、体を温めて投げられたからね。そんなに寒さは気にならなかったよ」。温暖なパナマ出身右腕は万全な対策で寒さにも対応した。
2月25日の中日戦から3試合連続無失点。岡田監督の評価もうなぎ上りだ。「ブルペンでも崩れへんもん。ボール球になっても低い球しかいかんていうかな。ゲームの中でもそういう感じで投げてるわけやから。思ってる通りのピッチングしてくれてるわけやもんな、結局は」と褒めた。
来日1年目。日本球界の打者と対戦を重ねるたびに手応えを感じている。ここまで威力を発揮しているのがスライダー。大小の変化にキレや制球力も高い。「もちろん今のところは自信のある球種ではある」とうなずく。
一方で今後の対処法も考えている。「レベルの高い打者が多いことを分かっているので、おそらく打者も(スライダーに)慣れてくる部分もある。そうなったら、ちょっとツーシームを増やしたりとかね」。配球などを工夫し、打者をねじ伏せる方法を模索していく考えだ。
開幕まで残り約3週間を切り、守護神候補はゲラか岩崎となった。「真っすぐの質、球速もより良くなると信じてるので。シーズンに向けて精度を高めていきたい」と助っ人。さらに磨きをかけ、信頼度を高めていく。
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