阪神・森下 侍J合流前に爪痕「いいアピールできた」 マルチ安打で欧州代表戦へ弾み

 「オープン戦、日本ハム6-5阪神」(3日、札幌ドーム)

 チームを離れる前に、しっかり爪痕を残した。阪神・森下翔太外野手が立て続けに快音。6、7日に侍ジャパンとして戦う欧州代表戦(京セラドーム大阪)へも弾みをつけた。

 「(安打が)出ないよりは出た方がいいと思う。監督も含めてアピールになった。離脱する分、チャンスが他の選手に生まれてくる。いいアピールができたと思う」

 侍ジャパンに合流するため、この日は「1番・右翼」で出場。五回の打席に立った後、交代したが、それでも限られた打席の中で魅せた。四回、先頭でマーフィーと対峙(たいじ)すると、追い込まれた3球目の変化球を捉え、右前へ。そこから打線がつながり、先制の口火打となった。

 さらに五回2死では新外国人のザバラの初球、低めの157キロ直球をはじき返し中前打を記録。「追い込まれてから変化球を打ったのと、初球から真っすぐを打てたのはすごく良かった」とうなずきながらも、「インコースの強い球や、ファウルになっていた球も捉えられるボールだと思う。そこを開幕までに詰めるだけ詰めていきたい」と反省も忘れなかった。

 キャンプから数種類のバットを試すなど、試行錯誤を続ける森下。「ティーでやっているようなことは実戦では難しくなってくる」と前日の試合では左足をやや開き気味にするなど、微調整をしている。その中で2安打を放ち、「いい方向に打球が出ている。ピッチャーの強いボールも見えているので順調かな」と状態も上向きだ。今後へは試合の中で打球角度をつけることを課題に挙げ、「やってきたことをやれば大丈夫だと思う」と自信をにじませた。

 レギュラーを争う中、チームを離れる前にアピールに成功。欧州代表戦へもいい形で入っていける。「選ばれたからには強化試合であろうが、自分の100%をしっかり出せるように準備をしてやっていきたい」。侍でも快音を響かせ、存在感を放っていく。

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