【岡義朗氏の眼】阪神・森下の打撃 正しい力感の先に模索の答えが待つ

 「阪神春季キャンプ」(22日、宜野座)

 阪神・森下翔太外野手(23)が、フリー打撃で新旧2種類のバットを5度持ち替えて感覚を確認した。デイリースポーツ評論家・岡義朗氏(69)は試行錯誤を続ける森下に向けて「正しい力感で振り切る」ことの大切さを説いた。

  ◇  ◇

 森下の打撃練習を見た。彼の特性である、最後まで振り切るという意識がすべてのスイングに徹底されていたことは、チームの方針にも合致しており、方向性は正しいと感じた。

 またこの日はタイプの違う2種類のバットを試していたようで、本人は長距離打者向きではない、グリップの太いタイプの方が現時点では振りやすいと感じているようだ。

 昨年は打率・237、10本塁打などの成績を残したが、その数字以上のインパクトのある活躍だった。しかし森下は、すべての数字でレベルアップの必要性を感じているだろう。フォームも、バットもより高い精度を求めて、自身で考え、勉強した上で試行錯誤していることが伝わる。

 ただ、そのためには確かな力感でのフォームを身につける必要がある。振り切ることは、正しい。しかしこの日に関しては力みが目立った。その分、バットの出が遅くなり、ボールにカット回転がかかっていた。正しい力感で振り切って、本来の打球を追求することでいいフォームや、自身にあったタイプのバットにもたどり着けるはずだ。

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