阪神・佐藤輝 熱血特守、いきなり200本! 馬場コーチさらなる“鬼指導”予告「最低、今日ぐらいはやっていく」
「阪神春季キャンプ」(1日、宜野座)
プロ野球は1日、オリックスと西武を除く10球団がキャンプインした。阪神の佐藤輝明内野手(24)は初日から個別練習で40分間の特守を敢行。岡田彰布監督(66)や馬場内野守備走塁コーチ(58)の守備力強化指令を受け、トータルで203の球を追いかけた。打撃では柵越え5発と指揮官も高評価。待ちに待った球春到来で、さらなる飛躍を予感させた。
サブグラウンドが熱気に包まれていた。佐藤輝のやる気、コーチ陣の熱血指導、ファンの視線、そして最高気温25度の南国が“熱さ”を増長させる。「暑いですね、沖縄」。大粒の汗をかき終えて、帰りの表情は少しの疲労感とあふれんばかりの充実感に浸っていた。
午後2時41分、個別練習の特守が始まった。地道な守備練習を100人以上のファンが見守る。好守には歓声と拍手。ミスにはため息。本番さながらの緊張感が漂う。馬場コーチもノックの本数を重ねるごとに力が入る。平田ヘッドコーチには後方から激励を受け、背中を押された。
正面、三遊間への打球には時間を割かない。弱点は三塁線。課題克服のため、やることは分かっていた。「しっかり足を使って、送球までつなげるのが守備だと思うので」。ライン上の鋭い打球にも飛びつかない。必死に足を動かし、逆シングルで腕を伸ばした。
一歩届かず、抜かれることもあった。ファンブルもあった。だが、食らいつく姿に「輝、頑張れ~」と自然に声援が飛んだ。抜けそうでも、グラブの先で懸命に捕球。平田ヘッドも「もう、三塁線抜かれないよ!」と大声で絶賛。まだ初日。ここからの成長を確かに予感させた。
時折、両膝に手を突きながら、肩を揺らして息をする。終わったのは、午後3時21分。徹底的に鍛えられた。ただ、馬場コーチは「最低、今日ぐらいはやっていきたい」と200本ノックや40分の特守は最低ラインと宣言。岡田監督も「受けた数ほどうまなるわ、守備は打撃と違ってな」と量が大事だと説いた。
一方の打撃では、77スイングで5本の柵越え。「だんだん打撃が分かってきたと実感できるオフだった」。昨年12月には米国のドライブラインで打撃につながるドリルを学び、1月は実践。力を伝える方向や体を回す方向など、体の使い方を理解できるようになった。指揮官も「良かったよ。そんな悪なかったよ」と合格点を与えた。
チームも佐藤輝にとっても、守備が最重要事項となっている。「全部、課題なんで頑張ります」。この1カ月の特訓を乗り越えれば、必ず成果となる。きつく、つらい練習の先に、不動の三塁手という明るい未来が待っている。
