米大リーグ、レイズのケビン・キャッシュ監督（４６）が２０日までにデイリースポーツの取材に応じ、今季終了までレイズに所属していた阪神の新外国人投手ハビー・ゲラ（２８）の活躍に太鼓判を押した。最速１６０・５キロを誇る直球を「非常に力がある」と高く評価し、「まだ伸びしろがあると思う」と、日本球界でのさらなる成長に期待を寄せた。

　「直球は非常に力がある。フォーシームとシンカー（ツーシーム）の両方ですね」

　デイリースポーツの取材に応じたレイズの知将、キャッシュ監督は阪神入団が決まったゲラの武器をそう表現した。

　レイズはゲラが２２、２３年に所属したチーム。１年目は４月にパドレスからトレードで移籍した後、６試合登板で防御率８点台と苦しんだが、３度目のメジャー昇格となった９月は１０試合連続無失点の快投。シーズン後に一度はブルワーズへ放出されたが、今年５月の再トレードでレイズに復帰した。

　フォーシームは５月と７月に自己最速の９９・８マイル（約１６０・５キロ）をマーク。ツーシームも最速９９・６マイル（約１６０・３キロ）を計測した。その一方で５月は６試合すべての登板で四球を記録。７月にマイナー降格を告げられ、メジャーに定着できなかった。

　元遊撃手。１９年に投手に転向して５シーズン目を終えた２８歳のゲラを現役時代は捕手だったキャッシュ監督は「まだ伸びしろがあると思う。ハマった時の彼が投げるボールは打者にとって相当厄介ですから」と評価する。

　異国の地で成功する鍵を問われると、「どの投手にも言えますが、きっちりストライクを投げることですね。日本へ行くのは彼にとっては良いことだと思う。大きな成功を祈ってます」。２０、２１年に最優秀監督に選出されている知将がエールを送った。

　◆ケビン・キャッシュ　（Ｋｅｖｉｎ　Ｃａｓｈ）１９７７年１２月６日生まれ、４６歳。米国フロリダ州出身。フロリダ州立大から９９年にブルージェイズと契約。捕手としてＭＬＢで通算８シーズンをプレーし、１１年限りで現役引退。スカウト、コーチを経て、１５年からレイズ監督。２０年にア・リーグ優勝、２１年にア・リーグ東地区優勝に導き、２年連続で最優秀監督賞に選出。リリーフ投手を先発起用する「オープナー」の考案者として知られる。

　◆ハビー・ゲラ（Ｊａｖｙ　Ｇｕｅｒｒａ）１９９５年９月２５日生まれ、２８歳。パナマ出身。１８３センチ、８６キロ。右投げ左打ち。投手。２０１２年にアマチュア・フリーエージェントでレッドソックスと契約。１８年にパドレスでメジャーデビュー。当初は内野手でキャリアをスタートさせ１９年に投手転向。２３年はブルワーズとレイズでプレー。パナマ代表として　２３年ＷＢＣ出場。