阪神・岩崎が完璧締め「みんなで最後に勝ちたい」 大逆転呼んだ虎5人激投リレー
「SMBC日本シリーズ2023、阪神タイガース6-2オリックス・バファローズ」(2日、甲子園球場)
激戦の最後でも阪神・岩崎優投手は「普通に」マウンドに上がった。1球ごとにボルテージが上がるベンチ、超満員のスタンド。守護神は淡々とアウトを重ねる。これまで喜びも、悔しさも隠してマウンドに立ってきた。大舞台でも変わらぬ投球スタイル。13球で試合を締めた。
六回以降は小刻みな継投でつなぎ、八回に逆転に成功した。敗色ムードが一転、抑えの出番に変わる。ブルペンのモニターから伝わるグラウンドの熱気。それでも「一緒ですよ、自分は」と笑う。「感情を動かさないようにしているので」。苦楽の末に導いた答えだ。
「準備はしていたので、最初から普通でした。やることは一緒。いつも通りできるか、どうかだけですから」
先頭の代打・大城を143キロの直球で右飛に抑えると、続く広岡をチェンジアップで空振り三振。最後は宗を中飛に抑え、3人で試合を締めた。直前までの激しい攻防を忘れさせる完璧な投球。試合後、感情を爆発させることもなく、ニコッと笑う姿も頼もしい。
前夜の第4戦は同点の九回に登板。無失点に抑え、サヨナラ勝ちの流れをつくった。2戦連続の完璧な投球にも「みんなで昨日も今日もつかみ取っているので。最後もしっかりと、そういう野球ができるようにしたい」と誇らない。先発の大竹から西純、島本、石井、湯浅とつないだバトン。仲間の思いが力に変わる。
「同じように戦って、みんなで最後に勝ちたいです」。さぁ38年ぶりの悲願まで、あと1勝だ。最後まで不動心でマウンドに立つ。準備はもうできている。
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