広島は「失うものがない野球」阪神は「守りの野球」評論家がCSファイナルSを分析 新井監督は「気持ちを上げるのが上手」

 「JERA クライマックスシリーズ・ファイナルS」は18日に甲子園球場で開幕する。日本シリーズへの出場権をかけた短期決戦。阪神&広島でコーチを務めたデイリースポーツ評論家・岡義朗氏は「好対照のチーム状況の戦いになった」と評した。

 強力投手陣でペナントレースを勝ち抜いた阪神は打者の実戦感覚が不安視されるものの「一番は投手力、そして守備力がカギになる。これまでのCSを見ても接戦になるケースが多いでしょ。阪神からすればしっかりとディフェンスを重視した上で、いかに打線が1点を取っていき、積み重ねることができるか。シーズン中にやってきた野球が短期決戦でもできるかがポイントになる」と岡氏。「アドバンテージもある中で、投手力、総合力で言えば広島よりも阪神に分がある。岡田監督の采配力という部分を見ても、初戦で2~3点をつければ一気に阪神が行く可能性はある」と分析した。

 一方でファーストSを勝ち上がった広島は新井監督の采配をポイントに挙げた。初戦でサヨナラ勝ちを収めた際には真っ先にベンチから飛び出し、第2戦でもベンチで感情をあらわにしながらチームを鼓舞した。「本当にチームの気持ちを上げるのが上手。あれだけ監督がやったら、選手はやらないわけにはいかない」と評した岡氏。広島、阪神時代の教え子でもあり「新井監督の采配が勢いを生み出したのは間違いない」と分析した。

 その上でファイナルSは「広島を見ていると、選手起用、リリーフ陣の起用にしても『失う物がない野球』をしている。もちろんファイナルSのことを考えて、ファーストSの采配はしていないと思う。その野球をファイナルSでも続けるかだけど、新井監督は割り切れると思う。覚悟を持ってピッチャーを使っていた印象だから」と指摘。「とにかく広島からすれば初戦を取れるかどうか、引き離されずに食らいついていけるか。ファーストSで床田、森下というところを使っているだけにね」と語った。

 ファイナルSの展望は「初戦は重要なんだけど、阪神はとにかく守って守って勝機を見いだす。広島は逆に阪神の投手陣をどう攻略していくか。そう簡単に得点は取れないんだろうけど、崩していけば、勢いも出るよね」と分析していた。

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