阪神・森下 2試合ぶりスタメン復帰で復調マルチ 2四死球で4出塁「ボール球を振らない」 岡田監督も「戻ったんちゃう」

 「広島東洋カープ5-6阪神タイガース」(1日、マツダスタジアム)

 二塁ベース上での悔しげな表情が、むしろ復調をうかがわせた。2点リードの七回先頭、2試合ぶりにスタメン復帰した阪神・森下が矢崎の146キロを強振した。グングン伸びる打球は中堅フェンスにズドン!あと少しで本塁打というフェンス直撃の二塁打でマルチ安打を決め、広島の虎党を沸かせた。

 「センター方向に打球が出ているのでいいポイントで打てていると思う。少しずつですけど、いい方向には向いていると思います」

 ボール球を我慢して、ストライクを振る。岡田野球の原点に立ち返った。初回は近本と並びリーグトップ11個目の死球で出塁。三回の第2打席はストレートの四球で歩くと、五回は床田から二塁・菊池のグラブをはじく右前打を放った。

 「やっぱりボール球を振らないと自分のカウントにできる。思い通りのスイングできたっていうのは、試合を通してありました」

 納得の4出塁だ。9月29日・DeNA戦ではチャンスで空振り三振に倒れて交代。ベンチで悔し涙に暮れた。前日30日は室内で打ち込み、途中出場から安打をマーク。「突貫工事」を予告していた岡田監督も「戻ったんちゃう。ちょっとは」とニンマリだ。

 ポストシーズンの大舞台に森下の勝負強さは欠かせない。シーズンは残り1試合だ。本番まで、もう迷わない。

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