阪神・大山 お待たせ!103打席ぶり弾 CSへ残り11戦「一球、一球を大事に」
「阪神タイガース2-3横浜DeNAベイスターズ」(18日、甲子園球場)
4番のバットから1カ月ぶりの豪弾が生まれた。阪神・大山悠輔内野手(28)が延長十回、左翼ポール際に15号ソロ。勝利にはつながらなかったが、8月19日のDeNA戦以来、103打席ぶりの一発に甲子園が沸いた。次の目標は38年ぶりの日本一。主砲の視線は1カ月後のCSに向けられている。
チームとしての目標を一つ成し遂げたが、そういう問題ではない。優勝が決まろうと、変わらない勝利への執念。甲子園の浜風と大歓声に乗った打球がスタンドへと消えていった。淡々とダイヤモンドを一周した大山。敗戦の悔しさを胸に刻んだが、手には確かな感触が残った。
「今年1年間やってきたこと。打席に入るまでの準備だったり、そういうのをしっかりできた打席。結果としては負けてしまっているので、勝ちにもっていけるように。もっと早い段階でもっとできることもあった。そういう意味では収穫もありましたし、課題も残る試合だった」
2点を追う延長十回1死走者なし。集中力を高め、狙い球を絞った。カウント2-1から森原が投じた内角寄り148キロ直球をフルスイング。完璧に捉えた打球は失速することなく左翼ポール際へ吸い込まれた。
1点差に詰め寄った15号ソロ。8月19日のDeNA戦(横浜)以来、実に103打席ぶりとなるアーチとなった。豪快な一撃に岡田監督も感嘆した。「うまいこと打ったと思うよ。インコースをな」。体を鋭く回転させ、内からバットを出す。だからこそ、打球は左翼線から左へと切れなかった。
猛虎打線を支える不動の4番。厳しい内角攻め、死球禍は主砲の宿命だ。二回には左肘付近に死球を受けた。今季97四死球(92四球、5死球)はリーグトップ。出塁率も・402とし、再びトップに立った。「勝ちに向けて塁に出ることも大切ですし、一打席を無駄にできない」と大山。個人の結果よりも、チームに貢献する1打席を重要視する。
シーズンも残り11試合となった。勝負の短期決戦へ向けて緊張感漂う戦いはまだ終わらない。「クライマックスシリーズという大きな戦いがあるので。本当にやりたいこととかも、今しかできないことがありますし。そこはもう無駄にしないように。一試合一試合、一球一球を大事にやっていきたい」と先を見据えた。心技体を高めて最高の状態で次のステージに臨む。
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