阪神・近本 骨折なんの復帰後初アーチ 完全復調8戦連続Hに岡田監督「もう普通じゃないか」
「中日ドラゴンズ3-1阪神タイガース」(2日、バンテリンドーム)
連勝が3で止まった敗戦にも光はあった。阪神・近本光司外野手(28)が1点を追う三回に、右越えへ一時同点となる5号ソロ。右肋骨骨折から復帰後初となるアーチで、今季最長タイの8試合連続安打となった。2位・広島に1ゲーム差に迫られたが、リードオフマンは上昇一途。第3戦を必ず取り、夏のロード1カード目の勝ち越しを決める。
強く、鋭くバットを振った。体は自然に反応し、完璧に捉えた内角高め149キロの直球。久しぶりに味わう感覚を、近本は全身で受け止めていた。110メートルの豪快な一発だ。
「浮いてきた甘い球を1球で仕留めることができてよかった」
1点を先制された直後の三回2死走者なし。メヒアが投じた1ボールからの2球目を逃さなかった。打球は弾丸ライナーで右翼席へ着弾。試合を振り出しに戻した。
6月30日の巨人戦(東京ドーム)以来、復帰1号となる1カ月ぶりの5号ソロ。悠々とダイヤモンドを一周し、ベンチ前で仲間とハイタッチを交わした。
負傷から復帰した切り込み隊長の勢いは止まらない。7月2日の巨人戦で死球を受け、同4日に右肋骨骨折のため、登録を抹消された。ただ、驚異的な回復力を見せて同22日に昇格即スタメン出場。着実に状態を上げてきた。
取り戻しつつある本来の姿。岡田監督も「もう普通じゃないか。あとのアウトも悪い当たりじゃないもんな」と話す。1日には適時二塁打を含む2安打を放ち、5試合連続のマルチ安打をマークしていた。この日のアーチで今季最長タイの8試合連続安打と、打線をけん引している。
「内容的にもイメージの範ちゅうで打てているので。状態はいいですけど、今は状態とかどうでもいい。結果の方が大事だと思う」。個人の手応えよりも、近本が重要視するのはチームの勝利に貢献する一打だ。そのためにも、調子を維持し続けるしかない。
激烈な首位争いが繰り広げられる後半戦。この日、2位・広島が勝利したためゲーム差は1に。夏の長期ロードに突入し名古屋、横浜、東京と敵地での戦いが続く。今季のバンテリンドームナゴヤでの打率は・379と、カード勝ち越しを懸けた3日での活躍に期待が集まる中、「どの状況でも落とせないので、頑張ります」と改めて気を引き締めた。
18年ぶりのアレ。悲願を達成するためにはいまが踏ん張りどころだ。一戦必勝の精神で眼前の敵をなぎ倒す。
◆8試合連続安打 近本が今季自己最長タイ8試合連続安打。4月18日・広島戦~同27日・巨人戦、5月27日・巨人戦~6月5日・ロッテ戦に続き3度目。プロ入り後最長は昨年の30試合連続。
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