【糸井嘉男氏の眼】みんなの思いが伝わった

 「阪神タイガース4-2読売ジャイアンツ」(25日、甲子園球場)

 18日に脳腫瘍のため28歳で逝去した元阪神・横田慎太郎さんの追悼試合。阪神は大山悠輔内野手(28)の決勝逆転11号2ランで特別な勝利を収めた。デイリースポーツ評論家・糸井嘉男氏(41)も主砲の攻守における奮闘を「彼の活躍で勝ったといってもいい」と手放しで称賛した。

  ◇  ◇

 大山選手がスゴかった。この試合は彼の活躍で勝ったといってもいいでしょう!

 まずは守備。勝ち越された直後の五回1死一、二塁の場面で飛び出したファインプレーからの併殺完成はデカかった。それを含めてこの日、阪神は4つの併殺で、ことごとく相手のチャンス拡大の芽を摘んでいました。そら、こっちに流れが来るってもんですよ。

 そして大山選手の逆転弾!あの一発で菅野投手をKOしたわけですから、とてつもなく価値がある。巨人としては菅野投手を立てて勝ちに来た初戦。そこを取ったというのは阪神にとって大きい。

 あと輝ちゃん…佐藤輝選手も初回の打席で出た一本はナイス!6月が調子の底だったと思えば、ここからは上がっていくのみでしょう。楽しみです!

 そして…この試合は横田君の追悼試合でした。「横田君のために!」とチーム全体で一丸となって戦っていることが、本当によく伝わってきました。みんなの「ありがとう」という思いが天国へも伝わったんじゃないでしょうか。

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