阪神・青柳 60日ぶり復活星 らしさ全開!内野ゴロの山築き7回2失点「やっと帰ってこられました」

 「阪神7-2DeNA」(11日、倉敷マスカットスタジアム)

 帰ってきたエースが復活星だ!!阪神・青柳晃洋投手(29)が5月12日・DeNA戦以来、60日ぶりとなる3勝目を挙げた。53日ぶりの1軍登板は7回6安打2失点。チームを6月3、4日以来となる連勝に導いた。昨季の投手3冠右腕が本来の姿を取り戻し、DeNAとの首位攻防3連戦初戦を制して2差に拡大。今後に向けて価値ある勝利となった。

 「青柳さん、頑張って~」。試合前、“復肩”を願う声が飛び交った。期待や重圧。数々の思いを背負い、あるいは、はねのけるため-。苦しみ抜いたエース・青柳が、背水の一戦で60日ぶりの白星を手にした。

 「やっと帰ってこられました。今年一番うれしい1勝になった」。序盤3回をパーフェクトに抑え込み、課題の立ち上がりはクリア。ゴロアウトを量産し、本来の姿を示した。

 最大の危機も乗り越えた。1点差に迫られた五回、連打などで1死二、三塁と窮地に陥る。それでも、代打・藤田を初球シンカーで一ゴロに打ち取ると、関根は2軍で取り組んできた内角へ高め直球を投じ、三邪飛に。「カーブとか、ファームでやったことがそのまま出せました。五回のピンチをゼロで帰れたというのは、バッテリーとして良かった」と胸を張る。

 80球と余力を残したが、無四球で7回6安打2失点の好投。先発としての役目を十分に果たし、今季3勝目をつかんだ。

 5回7失点で5四死球と精彩を欠いた5月19日・広島戦(甲子園)以来の登板だった。「球自体は悪くないんですけど…」。それなのに結果が出ない。相手も研究を重ねている事実を受け止め、進化を目指して汗を流した。

 降格後2度目の登板となった6月7日のウエスタン・広島戦では気づきもあった。課題である左打者への内角を「投げ切れなかった」要因として「目線の使い方」を挙げた右腕。「左打者の内角に投げようという意識が強すぎて自然と左側を見に行っちゃう。そうすると、体全部が左にいっちゃって球が抜けることが多かった」。意識レベルではあるが、自ら悪癖に気付いた。

 虎党からはファンレターやSNSで励ましのメッセージが毎日届いた。「全部読みますよ。チームが負けた時に送られてくるんですけど(笑)。『早く帰ってきてください』とか。励みになりました」。2軍降格となってもなお、待っていてくれるファンがいる。力強いエールとなった。

 チームにとっても重要な首位攻防戦を制し、6月3、4日のロッテ戦(甲子園)以来となる連勝。2位・DeNAとのゲーム差を「2」に広げた。

 「青柳さん、おめでと~」。倉敷の虎党の大歓声を浴びながら球場を後にしたエースが、後半戦の原動力となる。

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