阪神・前川 聖地初安打 “甲子園の申し子”沸かせた 五回併殺打は猛省
「阪神2-3オリックス」(15日、甲子園球場)
期待の若虎に待望の聖地初安打が生まれた。「6番・右翼」で自身2度目となる甲子園でのスタメン出場を果たした阪神・前川。クリーンアップが作ったチャンスを生かし、放った一打が得点につながった。攻撃を終えて守備位置に向かう際、右翼スタンドから向けられた大コールが「とても力になります」と胸に響いた。
1点先制を許した直後の四回だ。テンポ良く快投を続けていた山岡から、大山と佐藤輝に無死一、二塁の絶好機をお膳立てされ、打席に入った。変化球を続けられ、カウント1-1からの3球目。146キロ直球を中前へ運ぶと、中川圭がファンブルし、一度は三塁でストップしていた大山が、再びスタートを切ってホームを駆け抜けた。
スコアボードに「1」が刻まれ同点に追いつき、前川はベンチに向けて誇らしげに右腕を突き出したが、公式記録は中堅失策による得点に。記念すべき甲子園初ヒットは適時打としては残らなかったが、1点をもぎ取った事実は変わらない。
智弁学園3年夏の甲子園、決勝で涙をのんだ前川だが、6試合で22打数10安打の打率・455、2本塁打、7打点をマークした。今季ウエスタンでの甲子園打率は12打数7安打の打率・583。“甲子園の申し子”が1軍の舞台でも、ついに「Hランプ」をともした。
五回にも再び前川に1死満塁のビッグチャンスが巡った。虎党は正真正銘の適時打を夢見たが、遊ゴロ併殺に打ち取られた。「ヒットを打った打席は良かったですけど、あそこ(五回)で打てるようにならないと、1軍で戦力になれない。ああいうところで打てるように頑張ります」。勝負を決めて、“真のヒーロー”になるのはまだ先だ。
◆前川、聖地の申し子や! 智弁学園時代、決勝で敗れた高3夏の2021年大会は打率.455(22打数10安打)、2本塁打、7打点の活躍。同年センバツは打率.200(10打数2安打)、2打点。また高1夏の甲子園は打率.400(5打数2安打)、3打点で通算成績は打率.378、2本塁打、12打点。さらに今季ウエスタンでの甲子園成績は打率.583、3打点と好相性だった。
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