【狩野恵輔氏の眼】全員を救った猛虎のサヨナラ星

 「阪神6-5ロッテ」(3日、甲子園球場)

 阪神がサヨナラ勝ちで連敗を2で止め、またも今季初の3連敗を阻止。終盤に攻守でミス続出した試合展開だったこともあり、デイリースポーツ評論家・狩野恵輔氏(40)は「負けたら重い敗戦となっただけに価値がある」と評した。

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 全員でつかんだ勝利。九回に同点とされて延長戦までもつれたが、最後に小幡が決めてくれた。負けたら重い敗戦となっただけに価値がある。

 この日の得点内容は今季のタイガースを象徴しているようなものだった。チームは9回まで5安打。それでも得点できる強みがある。初回の大山の先制3ランは近本とノイジーが四球で出塁してから。八回も近本の四球から2得点。今季リーグトップの186四球を表すような攻撃だった。

 前カードの西武3連戦では打線が全体的に低調だった。その中で大山が精神的支柱としてチームの中心を担っている。チームのために『自己犠牲』をいとわない選手。他の打者が打てなくても『自分に責任がある』と言える選手だ。そんな4番を中心にチームがうまく動いている。

 湯浅、木浪、そして植田にとっても大きなサヨナラ勝利。この勢いを佐々木朗と対決する、4日の試合につなげてほしい。

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