阪神・大山 千金3ラン“3発記念日”に交流戦1号 「僕じゃなくて小幡のことを書いてください」

 1回、先制3ランを放つ大山(撮影・飯室逸平)
 笑顔で小幡と肩を組む大山
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 「阪神6-5ロッテ」(3日、甲子園球場)

 主役は後輩であることを声高に伝えた。初回先制6号3ランを放った阪神・大山悠輔内野手(28)は、自分の仕事より、試合を決めた一打を誇った。「今日は僕じゃなくて、小幡のことを書いてください。お願いします!」。アーチをかけても冷静な4番が、試合後に開口一番、珍しく興奮気味に顔を紅潮させて訴えた。

 先発・種市の不安定な立ち上がりをしっかりたたいた。1死一、二塁いきなり迎えた絶好機、133キロのスライダーに白木のバットを振り抜いた。バックスクリーンへ描かれた、ホームランバッターらしい美しい放物線。5月25日・ヤクルト戦(神宮)の2打席目以来、7試合28打席ぶりの一発となった。

 派手に喜びを表現することなくダイヤモンドを一周した主砲とは対照的に、先発・大竹はベンチ前でガッツポーズを決めて、援護点を感謝した。「ここまでずっと大竹が頑張ってくれてチームにいい勢いをもたらしてくれてたので、なんとか先に点数を、っていうところで、3点取れて良かったです」。終盤にもつれたセ・パ首位同士の一戦だからこそ、初回の4番弾が効いた。

 昨季の交流戦では7本塁打をマークした大山。中でも「6月3日」は日本ハム戦で球団選手として12年ぶりの甲子園1試合3発を放って、6点差をひっくり返し、大逆転勝利の立役者となった。“記念日”から1年後の試合でも価値ある一発を放って、劇的サヨナラ勝利に貢献した。

 「追加点を取れなかったので、すごく苦しくさせてしまったというところがあるので、そこは反省点ですけど、最終的に勝つことができたので、そこはチームとして良かったと思います。また明日、しっかり準備してやりたいと思います」。連勝に向けて気を引き締めてから、最後に再び小幡の名前を挙げて、殊勲打に敬意を払っていた。

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