阪神・岡田彰布監督（６５）が１７日、試合前に取材に応じ、中西太さんの逝去を悼んだ。

　岡田監督の一問一答は以下の通り。

　－中西氏が亡くなった。

　「いや、今日お前、記者から電話あって聞いたよ」

　－突然のこと。

　「うん、そりゃ突然やけど。（死去は）１１日やったらしいな。もう１週間くらいたってるんやろ。全然知らんかったけど」

　－岡田監督のプロ野球人生にも大きな方だった。

　「いやいやだって、１年目はだから、バッティングコーチでな。どこや、アリゾナか。アリゾナ（春季キャンプ）２年行ったんかな。２年目は途中から監督やったからな。ブレイザー辞めてからは。だから２年間か。アリゾナの時な。バッティングコーチと監督と、両方やろな」

　－岡田監督にとってどんな方だった。

「いや、もう、職人というかな。夜ネット張って、庭で。あれ、何ていうホテルやったかな、アリゾナ州立大の近くのホテルやったけどな。ネット張って、スポンジボールかな。至近距離からティーをやるというのが、毎晩の日課やったかな。最初のバッティングコーチの時は」

　－教え方はシンプルだった。

　「そうやなあ。本当にもう近くから、ポッとティーを上げるアレ（やり方）やから、指先を何回かバットで打ったことあるわ」

　－最近は会う機会もなかった？

　「いやでも、最近は来てないか、もうユニホーム着てからは会うてないかなあ」

　－監督に就任してから話も。

　「そら会うてないわ。だいぶ悪かったんちゃうか、ほとんど顔見んかったからなあ」

　－指先を打ってしまったというのは熱心に指導してもらったということか。

　「いや、みんな打ってたと思うで。カケ（掛布）さんも真弓さんも。ホント近くからティー上げて、スポンジボール上げるようなティーやったからなあ。スポンジボールやから、夜やから、あんまり音したらあかん、向こうアメリカやからな、そら。それの記憶はあるなあ」

　－中西監督の元で新人王に。

　「そうそうそう。だからいつや、５月の半ばくらいかな。ブレイザーが（監督を）辞めて、代行監督みたいなのでな。それからほとんど試合に出たけどな。まあ、その前から出てたけどな。４月末くらいからスタメンでは出とったけど、それから、まあ（打順は）７番くらいだったのかな、それが６になって、最後は５番やったかな。クリーンアップ打ってたけどなあ」

　－長所を伸ばす指導が持ち味だった。

　「基本的にはな、外を振りながらインコースをさばく打ち方やったからな。だからみんな結構フォーム似とったやろ。バットを前にしてな。外、外に…的な、ティーもな、インコースはさばくっていうな。まあだから、結局あの時、オリックスにいた時もバッティングコーチやったからな。新井さんと、まあヘッドコーチか。ヘッドコーチ兼バッティングみたいなもんやったからな。最後のオリックスの時はな、現役の。最後優勝した時もそうや、ヘッドコーチやったわな。仰木さんのとこでな。その時はもうだいぶ年いっとったから、そんなあんまり指導いうのはなかったけど。細いバットを作ってな。みんな若いやつにまた違ったバッティングを教えとったよ。軽い、６００グラムくらいの細いバットやったかな。それをスイングする形をつくるのにな」

　－訃報を聞いて残念な思い。

　「最近はずっと、ほんまに名前も聞かんかったからな。最後はたまに神宮に来てるってイメージはあったけどな。なんかヤクルトの選手にちょっと教えているっていうかな。岩村（明憲）とかあのへんや、だいたいな。あの当時はな。指導しているっていうのでは最後ぐらいかなあ」

　－スポンジボールに軽いバット。練習方法にも工夫があった。

「オリックス（コーチ）の時は細いな、爪楊枝みたいなバットやったわ、６００グラムぐらいの。もともと体が弱い、心臓のペースメーカーしているからな、オリックスの時から。だからお前、アレやろ。０４年に臨時コーチで倉敷の時は、３日ぐらいで１回帰ったんちゃうかな、体調悪い言うて。倉敷やから０４年か０５年の秋のキャンプかな。臨時コーチで確か来てるはずやで倉敷に。あの時も２週間ぐらいの予定やったけど、３日か４日で体調悪い言うて帰ってるはずやわ。それでもだいぶ前やからな、２０年近く前やけど。元々体調良くなかったんやろ。オリックスの時から心臓のな、ペースメーカーはめとったから。ずっと」