【佐藤義則氏の眼】阪神 B・ケラーは勝ち星を計算できる フォームに癖なくバランス良し

 阪神の沖縄キャンプをチェックしているデイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(68)が、新外国人のブライアン・ケラー投手(28)=前レッドソックス3A=の投球を徹底解析し、今季の活躍を予想した。

  ◇  ◇

 先発ローテ入りが期待されるB・ケラーはフォームにも変な癖はないし、バランス良く投げている印象だ。

 投げる際に左足が三塁方向に着地するクロスステップが少し気になるけど、右打者のアウトコースにもしっかり投げ切れているので、本人的にはまったく問題ないのだろう。手が遅れて出るなどフォームのバランスを崩したときにすっぽ抜けが出るかもしれないが。

 スピード的にはまだ物足りない。ただ、これもビーズリーと一緒で彼も調整段階。投球を重ねていけば、もっと腕も振れてきて、どんどんスピードも出てくるはず。191センチと上背があるので角度のついた球が投げられるのも魅力だ。

 投手には2種類あって、一つは力でねじ伏せていくタイプ、もう一つは制球力で抑えていくタイプだけど、B・ケラーは後者だろう。四球で崩れていくようなイメージもない。

 阪神は先発陣も充実しており、B・ケラーも開幕ローテに入るためには激しい競争を勝ち抜いていかなければいけないが、先発ローテで回れれば、そこそこの勝ち星は計算できるんじゃないか。

 昨年はK・ケラーがコロナ禍により、開幕直前の来日となり、オープン戦を数試合投げただけのぶっつけ本番で開幕を迎え、大炎上した。しかし、今年は外国人全員がキャンプから参加し、ブルペン投球も始めている。彼らが本来の力を発揮できれば、ただでさえ強力な投手陣に、さらに大幅な戦力アップが見込めるだろう。

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