阪神・湯浅 侍J背番号「22」自ら選んだ 憧れあえて封印「超えなければならない背中」

 WBCでの活躍を誓う湯浅(撮影・立川洋一郎)
 WBCでの活躍を誓う湯浅(撮影・立川洋一郎)
 侍ジャパンに選出され意気込みを語る湯浅(撮影・立川洋一郎)
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 3月に開催される「カーネクスト 2023 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)東京プール」に出場する日本代表「侍ジャパン」の全メンバー30人が26日、発表され、阪神から湯浅京己投手(23)と中野拓夢内野手(26)が選出された。湯浅は藤川球児氏(現阪神球団本部付SA)の“代名詞”背番号22を背負い、2009年の第2回大会以来3度目の優勝を目指す。

 背中に負う番号は決意の表れだ。湯浅は昨年11月の強化試合でもつけた、おなじみの背番号65ではなく22番を自ら選択した。藤川氏が阪神や09年の第2回大会で背負った“代名詞”。「リリーフをやっているからには追いつき、超えていかなければならない背中だと思っている。自分の覚悟の意味を含めて22番を選ばせていただいた」。覚悟という言葉を何度も繰り返し、決断の理由を明かした。

 「火の玉」と呼ばれた剛速球を武器に一世を風靡(ふうび)した守護神。「偉大な先輩ですし、本当に日本球界を代表するピッチャー」と、その遠すぎる背中を見つめ続けた。

 ただ、追うべき背中ではないという。昨年のキャンプでは藤川氏から千賀(メッツ)や山本(オリックス)の名を挙げられ「目指すところは俺じゃない」と助言を受けた。「ずっとリリーフではなく先発したいという気持ちもある。球児さんも『先発向き』と言ってくださった」。“球児さんのように”という憧れは、あえて封印していくつもりだ。

 小学生時代に東京ドームで生観戦した夢の舞台に立つ。侍ジャパンの栗山監督からは、昨年12月に連絡を受け「世界一になるために力を貸してくれないか」と熱い言葉をかけられた。指揮官と会話する中で「世界一になりたい」という野心が芽生えた。栗山監督は湯浅を抑えに抜てきする可能性も示唆しているが「どこで投げたいとかはない。しっかり自分のできることをやるだけ」と地に足を着ける。

 独立リーグを経て、ドラフト6位で阪神に入団。度重なるけがを克服し、昨季は最優秀中継ぎのタイトルを獲得し、日の丸を背負うまでに成長を遂げた。サクセスストーリーを歩む23歳は、背中に「炎の守護神」の魂を宿し、日本のために右腕を振る。

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