阪神・青柳「沢村賞」で由伸の対抗馬に 球団生え抜き投手歴代2位の2億4000万円

 「17」のユニホームをまとい、ガッツポーズを決める青柳(撮影・高部洋祐)
 「17」のユニホームを披露する青柳(撮影・高部洋祐)
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 阪神・青柳晃洋投手(28)が8日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、倍増の2億4000万円でサインした。球団の生え抜き投手では、藤川球児に次ぐ歴代2位の年俸。2年連続で沢村賞を受賞したオリックス・山本の「対抗馬」となるような、さらなる活躍を誓った。阪神はポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を目指している藤浪を除く選手の契約更改が完了した。(金額は推定)

 大トリにふさわしい男が登場だ。「最大限の評価をしていただいた」。まばゆいフラッシュを浴びながら、青柳は納得の笑顔を浮かべた。

 今季は開幕投手に内定していたものの、新型コロナウイルス感染により幻に。悔しい幕開けとなったが、4月中旬に復帰後は次々と白星を重ね、24試合で13勝4敗、防御率2・05と圧巻の数字を残した。最多勝、最高勝率、最優秀防御率の投手3冠に加え、ベストナインも獲得。それでも、まだまだ目指すべきところがある。

 オリックス・山本が2年連続で沢村賞を受賞したことに話が及ぶと、じっくりと考えながら思いを明かした。同賞の選考委員会では「“対抗馬”がいない」という苦言の声も。右腕は「それほど由伸(山本)がすごい」とリスペクトを示しつつ「取りたい賞ではありますし、それには由伸っていう大きな壁がいるので、負けないように」と自身が対抗できる投手となることに意欲を示した。

 沢村賞の選考基準である7項目のうち、今季の青柳がクリアしたのは「勝率6割以上」、「防御率2・50以下」の2項目のみ。だが、決して届かないものではない。132奪三振、4完投はいずれもキャリアハイと進化を証明。来季の目標に掲げる15勝を達成すれば、さらに項目を満たすこととなる。「由伸があれだけタイトルを取れる、僕も可能性としてゼロじゃないと見せてくれた」と力を込めた。

 実現するために「毎年同じことをやって同じ成績を出せることはプロの世界ではない」と表情を引き締めた右腕。「バレちゃうので」と詳細は明かさなかったが、新球種の習得を含め「配球とか、抑え方のバリエーションを増やす」と結果を出し続けるための考えを語った。

 この日は、新たな背番号「17」も初披露。岩貞から大切に受け継いだ数字を背負い、目指す景色がある。「僕が入ってからずっと『アレ』から遠ざかっているので、来年『アレ』できるように」。頂点を目指し、来季もチームをけん引する。

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