【新コーチに聞く・水口栄二打撃コーチ(下)】能力をいかに伸ばしていくか

 岡田彰布監督(64)率いる、新生阪神の秋季キャンプが高知県安芸市で行われている。コーチングスタッフも一新された中、インタビュー企画「新コーチに聞く」の第5回は水口栄二打撃コーチ(53)が登場。秋季キャンプを経た野手陣の現状などについて語った。

  ◇  ◇

 -岡田監督は大山らに打つポイントを前にするように指導をした。水口コーチも共通して思っていたことか。

 「ポイントを後ろにして押し込むというのは、(前で打つことに比べて)何十倍も何百倍も力がいることなのでできないと思う。いいポイントで打つには監督が言われているように前のポイントというか、そこは必要だと思っています」

 -実戦になれば小さく動く変化球や落ち球にも対応しないといけない。前で打つデメリットもありそう。

 「いいポイントで打つということは後ろではない。いいポイントってどのバッターでも前で打っているはずなんです、スロー動画とかで見たら。みんなに打つポイントは後ろじゃないよ、と分かってもらえたらなと思いますね」

 -岡田監督が大山にボールの上をたたいて飛距離を出す指導をしていた。ボールの下をたたき、バックスピンをかけて飛ばす打撃とはどう違うか。

 「あれはね、なかなか言葉では説明できないです。実際にやって、『あ、こんな感覚やな』っていうのをつかむしか無理ですね。言葉ってすごい難しいもので、その言葉通りにやったらあかんこともあるやろうし。ボールをつかまえながら遠くへ飛ばすという。実際みんなできていますからね。それが試合でできるかはクエスチョンやし。それが春のキャンプであり、紅白戦であり、オープン戦ですからね」

 -一流選手だけが持っている感覚か。

 「感覚ですよね。それをどう伝えるかですね」

 -今キャンプは振る力をつけることを重視したが、来春のキャンプでも前半はこれぐらい振り込む予定か。

 「これ普通ですからね。そんなに振らせているかな?ただ、みんなだんだん(振る)力がついてきていますから。そんなにバテなくなってきている。最初はヘロヘロしてバテたっていう子もいましたけど。後半全然バテてないでしょ?」

 -特に前川は初日に比べるとバテなくなってきた。

 「(最初は)フラフラだったでしょ?プロ野球選手は選ばれた人間が入っている世界。基本的な能力は持っていますからね。その能力をいかに伸ばしていくかが一番の課題ですね」

 -オフシーズンに選手に強化してもらいたい点は。

 「めちゃめちゃ振らされているなっていう感覚が選手の中にあるのであれば、春はそのままいきますからね。その時に12月、1月で振っていなかったり、練習していなかったら春のキャンプで置いていかれますよね。最初の2月1日のステージっていうのは決まっていますから」

 -今キャンプが振り込む量の指標となる。

 「このレベルからいくよっていう感じで思ってもらわないと。春のキャンプでもっとレベルを上げていってもらわないと」

2023-11-05
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