阪神・岡田監督の異例訓示 来季主力期待の大山、佐藤輝ら5人にリーダーの自覚促す

各列の先頭でダッシュする(手前から)伊藤将、西純、中野、佐藤輝、大山(撮影・飯室逸平)
ナインを前に話す岡田監督
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 「阪神秋季キャンプ」(15日、安芸)

 阪神・岡田彰布新監督(64)がキャンプ第4クール初日を迎えた15日、練習前の円陣で異例の訓示を行った。大山、佐藤輝、中野、伊藤将、西純の名前を挙げ、アップメニューから先頭に立ちチームを引っ張るよう指示。来季の主力と期待するからこそ、5人にリーダーの自覚を促した。

 キャンプ第4クール初日。円陣に加わった岡田監督がナインを前に口を開いた。「大山、佐藤(輝)、中野、伊藤(将)、西(純)、アップから先頭で引っ張っていけ!」。初日以来となる約2分間の異例の訓示。穏やかな安芸の空気がピリッと引き締まった。

 「最後1週間な。アップからお前らが引っ張っていけと言うたんや。オレらでも選手会長の時はベーランでも先頭走ったもんな」

 約3週間の秋季キャンプも折り返し。「惰性で過ごしてほしくない」という思いに加えて「引っ張っていくというか、何かそういうのが見えん」という不満もあった。リーダー不在の中、“岡田流”メッセージで5人に主力の自覚を促した形だ「1日で変わった?そんなん、変われへんよ」と笑うが、指揮官の思いはしっかりナインに届いていた。

 5人の中で最年少の21歳・西純は「僕かあとびっくりしました」と驚きつつ「期待?そんな感じかなと思います」と受け止める。2年目コンビも自覚十分だ。中野が「1軍を経験しているからこそ、引っ張っていける部分があると思う」と言えば、伊藤将も「自分も先輩に教えてもらったりしていたので、自分が下に教えられるようにしていきたい」ときっぱり言い切った。

 岡田監督も精力的に動いた。午前中の投内連係では細かく指示を出し、チームの決めごとを共有。その後、ブルペンを視察した後は「(打撃練習で)最初に打ちはるやろ」とニンマリ顔で佐藤輝への直接指導を予告。夕方まで渡辺諒、板山の特守に目を凝らした。

 帰り際には「日、落ちるの早なってきたなあ」とポツリ。21日のキャンプ打ち上げまで1週間を切った。疲労が蓄積する頃だけにケガの離脱も避けたい。充実のキャンプ完走へ、最後まで手綱を締め続ける。

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