阪神・青柳が明かす矢野監督への思い 「エースになるため」うれしかった監督室での言葉
阪神の青柳晃洋投手(28)がデイリースポーツ読者に向けて、さまざまなテーマをもとに本心を明かす「青柳SOUL」。矢野監督からCS第1戦のマウンドを託された右腕が、今季限りで退任する指揮官への思いを明かした。
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矢野監督と過ごした中で印象的なのは、僕が4年目の2019年です。初めて1軍ローテを回った年でしたが、2カ月ほど勝てない時期がありました。普通は2、3試合失敗したら2軍に落とされますよね。でも、監督は使い続けてくれました。1番成長もさせてもらいましたし、ありがたかったなと。だから今年、7試合勝てなくてもやるべきことは変わらなかった。過去に経験していることだったので、向き合い方も分かっていました。
鮮明に覚えていることがあります。19年7月6日の広島戦(甲子園)。僕はその日ダメだったらファームに行くと思って、すごい気合を入れていきました。でも、4回途中で降板。しかも打者が投手・アドゥワの時に交代を告げられて、投手としては屈辱的でした。
次の日に監督室に呼ばれて話をしました。その時は僕も子どもだったので(笑)。声も出さなかったですし、ふてくされて試合を見ているだけでした。それを監督は見ていて、「あの姿勢はなんやったんや?」と。「これからエースになっていくには、納得いかない交代でも、自分がつらい場面でも、チームはまだ戦っている。自分がやられた試合を他の人に任すんだから、前に出て誰よりも声を出したりとか応援する姿勢というのは絶対大事にした方が良い」と話をしてもらいました。
「エースになるため」。当時6番手の投手にそう言ってくれたんです。そこまで思って使ってくれているのかなと、うれしかったですし、また一から、監督のために頑張ろうと思えた試合でした。
第1回では「エースになるために」という話をしました。タイトルを取れて、お祝いのコメントに「タイガースのエースとして」と書いてくれるファンの方もいました。後半はふがいない結果でしたし、僕がエースかどうかまだ分からないですけど、少しは近づけたのかなと思います。
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