阪神2軍が連覇 コロナ禍最下位から底上げ成功!1軍最終戦へ勢いつけた

 広島に勝利し、ナインを迎える平田2軍監督(中央)=撮影・北村雅宏
 1回、先制となる適時打を放つ前川
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 「ウエスタン、広島2-6阪神」(30日、由宇球場)

 虎の未来は明るい-。阪神が30日、2年連続18度目のウエスタン・リーグ優勝を決めた。マジック2として臨んだデーゲームの広島戦に快勝。2位・ソフトバンクがナイターで行われた中日戦で敗れたため、若虎が頂点に立った。平田勝男2軍監督(63)の勝利にこだわりながら育成に注力した指導方針が結実した。10月8日のファーム日本選手権(サンマリンスタジアム宮崎)でイースタン覇者の楽天と対戦する。

 困難を乗り越え、また頂点をつかんだ。若虎が着実に成長している証し。猛虎の未来が明るく照らされた。

 2年連続18度目のウエスタン優勝。平田2軍監督は「いや~うれしい!」と喜びの声を上げ、「絶対2連覇をするんだと選手にプレッシャーをかけてきた。その中で選手がびびることなくプレーしてくれたのがうれしいよね」と教え子の成長に感嘆した。

 指揮官は選手の育成を促すため、勝利にこだわり続けた。4月中旬にはチーム内に新型コロナウイルス感染が拡大。同13日・中日戦(鳴尾浜)では、ベンチ入りした野手が9人しかおらず、捕手登録の5人が5番から9番で先発する緊急事態にも見舞われるなどし、最下位にも沈んだ。

 しかし「9人全員が出られるチャンスやんか。負けてもしょうがないという気持ちを持ってはいけない」ときっぱり。試練もプラスに捉え、勝利に徹する姿勢を貫き、5月下旬からは破竹の13連勝。首位に浮上した。

 重圧や1勝の重みがまるで違う1軍の舞台。ファームの環境に選手を慣れさせないために、あえてプレッシャーをかけ続けた。「そうじゃないと一球の重み、一プレーの重みを感じない」。緊張感を求め続けた指揮官。優勝が懸かったこの日の試合でも前川が先制打を含むプロ初の3安打と大暴れ。重圧のかかった一戦で、また若虎が一皮むけた。

 今季はキャンプで2軍スタートだった、才木、西純が1軍の先発として活躍。高卒ドラ1ルーキー・森木も着実に成長し、2度の1軍先発を経験した。野手では、ファームでスタメン起用し続けた高寺が1軍でプロ初安打&初打点を挙げるなど、有望な若手を上の舞台に送り出した。岡田彰布氏(64)=デイリースポーツ評論家=が来季監督内定となった新体制にも希望の光を灯した。

 8日のファーム日本選手権で楽天と対戦する。「間違いなく日本一を取る。選手たちがまた一段と成長するのを楽しみにしている」。大舞台に胸を躍らせ、2002、03年以来、19年ぶりとなる2年連続日本一を目指す。

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