中田良弘氏が提言「梅野を正捕手で固定すべき」阪神戦を解説

 「阪神6-5広島」(14日、甲子園球場)

 デイリースポーツ評論家の中田良弘氏(63)が14日、甲子園で行われた阪神-広島戦で本紙の解説を務めた。六回に逆転の2点三塁打を放っただけでなく、気迫の走塁、懸命なリード、そして八回の神業キャッチなど走攻守で奮闘した梅野について、「正捕手で固定するべき」と訴えた。

  ◇  ◇

 逆転勝ちの立役者となった梅野だが、やはり彼を正捕手として固定し、戦うべきだ。立ち上がり、伊藤将はボール自体は良かったが細かいコントロールが狂い、甘く入ったり、浮いていた。そこで広島打線にスライダーなど曲がり球を狙われ2失点。ここから梅野は直球と落ちる球を主体に配球パターンを変え、堂林、小園を連続三振に仕留めた。ここを2点で食い止め、試合を壊さなかったことが一つの勝因だ。

 何とか粘って、粘ってという気迫が伝わってきたし、以降も西川に一発を浴びたが、四回無死三塁のピンチで低めを徹底させてしのぐなど、伊藤将を引っ張ってゲームを作った。攻撃面では五回先頭で迎えた第2打席の二塁打から、犠飛で生還した走塁。六回の逆転2点三塁打などプレーでチームを引っ張り、八回2死一、三塁のワンバウンド処理も含め、残り10試合を切った中でリーダーとしての存在感を示したゲームだったように思う。

 春先からずっと梅野を固定して使うべきと言い続けてきたが、やはりプレーで引っ張ることができる存在だ。過去に巨人・阿部、中日・谷繁など主戦捕手がいたチームは安定した戦いができる。梅野には固定してもいいだけの実力があると考えているし、併用の対象となる坂本は梅野以上に打てるわけではない。主将でリード面に優れるという話もあるが、投手目線では、そこはあまり関係ない。

 むしろ正捕手を定めて、良い時も悪い時も同じ捕手に受けてもらいたいというのが投手心理。そしてこの日の梅野のように、悪い時に粘って抑える引き出しを開けてくれる方がありがたい。

 特に今年の阪神投手陣は力があるだけに、良い時は誰が受けてもいい。だが投手の状態やチームの状態が悪くなった時こそ経験と力量が問われる。だからこそ正捕手の重要性を考えてほしい。

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