2度暴投で自滅の藤浪 佐藤義則氏「警戒しすぎ。コース狙って引っかけた」梅野のピンチでの配球も疑問

 5回、DeNA打線に捕まり降板となった藤浪(撮影・佐々木彰尚)
 5回、乱調で逆転を許した藤浪は顔をしかめる(撮影・田中太一)
 4回、牧にソロを浴びて舌を出す藤浪(撮影・堀内翔)
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 「DeNA9-2阪神」(9日、横浜スタジアム)

 阪神・藤浪は4回1/3を7失点でKOされ、今季4敗目を喫した。五回1死二、三塁のピンチでは2度の暴投。思わぬ形で逆転を許した。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(67)が五回の暴投について「(打者の)オースティンを警戒しすぎてコースを狙いすぎたことが引っかける原因になった」と投手心理を解説した。

  ◇  ◇

 藤浪は三回までは素晴らしい投球だった。四回に牧に浴びた一発はフォークが落ちなかったもので、失投ではあったけど、取られたのはわずか1点。それほど気にする失点ではなかったはず。それだけに、まさか五回にあんな形で崩れてしまうとは思わなかった。

 この回、先頭の楠本に中前打を浴びてセットポジションになったことで投球のタイミングが合わなくなったように感じた。続く伊藤にはボールが先行。3ボール2ストライクから、ランエンドヒットでボテボテのゴロに打ち取った(記録は内野安打)が、これも見逃せばボール球だった。

 そして、犠打で送られ、1死二、三塁となった場面で代打オースティンに2度の暴投で逆転を許してしまった。打たれちゃいけない、バットに当てられたくないという意識が強すぎて、外角低めの際どいコースを狙って引っかけてしまったんじゃないかな。オースティンはほとんど試合にも出ていないんだから、それほど恐れることはなかったと思うし、犠飛でもいいぐらいのつもりで、もっと大胆に攻めていけば良かったと思う。スクイズもないし、一塁も空いているわけだから、慌てる必要はなかった。あまりにも警戒しすぎてしまったことが、2度の暴投という最悪の結果を招いた。

 それと前回、藤浪が登板した時にも感じたことだが、梅野ももうちょっと配球を考えないといけない。ピンチになるとフォークに頼りすぎるところがある。直球かフォークという単調なパターンになってしまい、相手も的を絞りやすくなる。

 フォークという球は振ってくれれば空振りも取れるけど、見逃されればボールになりやすい球でもある。藤浪はほかにもいい球を持っているんだから、もっといろんなボールを使ってカウントをつくっていくべきだし、先発投手というのは速い球ばかりじゃなくて遅いボールも使ってあげないと、そのイニングも持たなくなってしまう。五回に逆転を許したあと、3連打を浴びて降板したが、この回の大量失点は配球面のまずさもあると思う。

 ただ、結果的に五回途中KOという形になってしまったけど、四回までの藤浪の投球は安定感があった。まだまだチームは大事な試合が続くし、藤浪の力は絶対に必要。バッテリー間で、しっかりと反省するところは反省して、気持ちを切り替えて次回の登板に頑張ってもらいたい。

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