阪神・西純 4度目救世主!あっぱれ連敗ストッパー 完封返し呼んだ6回0封で5勝目
「阪神5-0DeNA」(25日、京セラドーム大阪)
連敗ストッパー襲名だ。阪神・西純矢投手(20)が6回4安打無失点の好投で5勝目を挙げ、負の連鎖を断ち切った。今季10試合目の登板で、チームの連敗中に登板した4試合全てで勝利を導いている。打ってはプロ初となるマルチ安打。3年目右腕の進化は、まだ序章にすぎない。
赤いグラブをたたき、雄叫びを上げた。1点リードの三回2死一、二塁。同点の危機で牧をスライダーで3球三振に仕留めた。自らの右手で快音を鳴らした直後にマウンドでほえる。投打で躍動する20歳が観客の視線を一身に集めた。
「僕は(登板が)1週間に1回ですし、いい雰囲気で試合ができたらいい」と無邪気に笑った。6回4安打無失点の好投で今季5勝目。前回18日・ヤクルト戦(神宮)では5回2失点で、チームの連敗を「8」でストップ。この日も2連敗中のチームを救い、西純が先発した試合で連敗が止まったのは今季4度目となった。2試合連続完封負けの状況も「関係ないかな」と意に介さず。自身の投球に集中し、“連敗ストッパー”の役割を果たした。
初回に1死一、二塁を招いたが、緩急を駆使して牧、宮崎を料理。三回1死では桑原の痛烈なライナーをグラブで後方に弾いたが、素早い動きと送球で処理した。最速は152キロをマークして一度も三塁を踏ませず、8連勝中の相手をねじ伏せた。「攻めの気持ちを忘れずに対戦できた」とうなずいた。
この男、投げるだけでは物足りない。8番に座り、打線の一角としても躍動した。二回先頭では「速かったすね!」と驚きながらも、ロメロの153キロ直球を右前打。三回2死一塁では、全力疾走で遊撃内野安打をもぎ取り、4点目につなげた。プロ初のマルチ安打を記録し、これで20打数6安打、打率・300。二刀流の活躍が光る。
5月から約2カ月間先発ローテを回った時には「(2軍とは)疲れ方が全然違う」とスタミナ面で適応できず。重圧などの精神面の疲労も蓄積され続けた。再調整となった際には「悔しいですけど、少しホッとしている自分もいます」とポツリ。それほど、1軍でローテを回ることの難しさを痛感した。
この日は2度出塁してダイヤモンドを駆け回りながらも、マウンドでは息を切らさなかった。「(シーズンの)最後までしっかり投げられるように頑張りたい」と西純。もうバテるわけにはいかない。今度こそ、この座を守り切る。
野球スコア速報
関連ニュース





