阪神・才木 1547日ぶりG倒星 七回途中1失点で3勝目 記録的巨人3連倒導いた

 「巨人1-6阪神」(21日、東京ドーム)

 圧巻の投球だ。阪神・才木浩人投手(23)が6回1/3を4安打1失点の好投で、1547日ぶりとなる巨人戦勝利で今季3勝目を挙げた。最大の武器である直球で押し込み、最少失点に抑え込んだ。今季2度目となる敵地・東京ドームでのスイープで、チームは8連敗後に4連勝。お盆休みは終わっても、猛虎の夏は終わらない。

 東京ドームで湧き起こった拍手喝采に、才木が包まれた。悔しさと充実感をにじませながらベンチに足を運ぶ。最後まで投げられなかった。それでも、プロ初勝利を飾った2018年5月27日以来、1547日ぶりにつかんだ巨人戦白星は自信になった。

 「ちょっと特別な感じでしたけど、気負うことなくしっかり投げられた」。18年8月8日以来、1474日ぶりに伝統の一戦で先発し、6回1/3を4安打1失点の好投。東京ドーム初白星を飾った。

 初回無死一塁で梅野が二盗を試みた吉川を刺してくれた。二回にも無死一、二塁のピンチを招いたが、フォークを決め球に2者連続三振。三回以降は変化球主体から直球主体の投球にシフトチェンジし、六回2死まで一人の走者も許さなかった。計19個のアウト中、ゴロアウトはわずか1つ。抜群の球威でフライを打ち上げさせ、要所ではフォークを交えて7三振を奪った。七回先頭の岡本和にソロを浴びたが、今季3勝目をつかんだ。

 二回無死一、二塁と四回1死一塁と2度犠打を決めた。「2つ決まって、すごくうれしかったんで乗れました」と攻撃でも貢献し、投球のリズムを生んだ。

 20年11月に受けた右肘トミー・ジョン手術を乗り越え、7月3日・中日戦で復帰後初勝利。その後、3試合に先発したが、一度も納得のいく投球はできていなかった。7月16日の中日戦では6回1失点と好投したが、四球で走者を出した後に味方の失策が絡んで失点。球場を訪れていた須磨翔風高時代の恩師・中尾修監督には電話で「無駄なランナーを出した僕が悪いんです」と自らを責めた。

 6回2失点で2勝目を手にした7月30日のヤクルト戦でも、四球を許した後に村上に2ランを被弾。翌日夜に試合の動画を見返した際には、イライラが止まらなかった。「こんなんで1番にはなれへん」。この日も二回に2四球を与えたが、必死でスコアボードに「0」を刻んだ。飽くなき向上心が才木の原動力となっている。

 巨人相手に07年以来、球団史上2度目となる1シーズン2度の敵地スイープを達成し、チーム8連敗後の4連勝で波をつかまえた。「ここから流れに乗って勝てるように」。成長著しい23歳右腕が逆襲の主役となる。

 ◆40年ぶり長期ロードG戦3連勝&球団タイ東京D8勝!! 阪神が長期ロード中の巨人戦3連戦3連勝を飾るのは後楽園での1982年以来、40年ぶり。88年に開場した東京ドームでは初。さらに、今季東京ドームでの巨人戦は8勝(4敗)となり、2004年&07年に並ぶ球団タイ。また、東京ドームでの巨人戦同一カード3連勝は今季2度目。同球場でのシーズン2度の巨人戦3連戦3連勝は07年以来、2度目。

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