阪神・中野 戸郷攻略打ァ!虎の天敵から20イニング目に今季初得点
「巨人1-2阪神」(3日、東京ドーム)
わずかに見えた得点への道筋。そのワンチャンスをものにして見せた。両チーム無得点で迎えた三回。梅野の四球を足がかりに得た2死二塁の好機。ここで阪神のリードオフマン・中野拓夢内野手(26)が、快投を続ける巨人・戸郷の高めの直球を中前へ運ぶ先制の適時打を放った。
「個人的には直球を1、2の3(のタイミング)というより、ちょっと詰まってもいい感覚でいった。いい高さに来てくれて、いい感じで詰まることができたと思う」
この試合まで戸郷相手に、猛虎打線は17イニング連続無得点。この日も初回から直球主体の投球で、二回までは完全に抑えられた。中野も初回の打席ではすべて直球で、最後は高めの球で空振り三振を喫していた。
「自分がああいう形で三振してしまって、少し流れ的にも嫌な部分があった」と中野。その悔しさを胸に臨んだ打席でチーム初安打を放ち、苦手の右腕から今季20イニング目にして1点を奪った。
チームは後半戦に入って5試合連続での先制点。投手が抑え、少ない好機を点につなげる。それが好調の要因だ。矢野監督も「そんなにチャンスが多くないところで、よく拓夢(中野)が打ってくれた」と称賛。“奇跡”へ欠かせないリードオフマンが勝利への道を切り開いた。