阪神・湯浅 炎の14球 オール直球で堂々球宴0封デビュー フォークのサインも首振り敢行

 7回、清宮に四球を与えて舌を出す湯浅(撮影・堀内翔)
 7回、湯浅は無失点に抑えナインに迎えられる
 7回、清宮に四球を与える湯浅(撮影・山口登)
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 「マイナビオールスターゲーム2022・第1戦、全パ3-2全セ」(26日、ペイペイドーム)

 真っ向勝負の14球に野球ファンがしびれた。「マイナビオールスターゲーム2022」の第1戦が行われ、阪神・湯浅京己投手(23)が七回から登板して球宴デビュー。オール直球勝負でパの強打者に挑んだ。同級生の清宮には四球を与えたが、2死一、二塁では山川を153キロで遊ゴロに仕留めた。1回無失点。今季ブレークした右腕が大舞台で躍動した。

 これが虎が誇る若きセットアッパーだ。湯浅の球宴初登板は全球150キロ超えの直球勝負。炎の14球をプロ野球ファンに見せつけた。

 「めちゃくちゃ緊張しましたし、ピンチもありましたけど、ゼロで抑えることができてよかったです」

 燃えないわけがなかった。球宴前は「全球直球は無理ですね…(笑)」と控えめに話していた右腕。目の前の相手に、考えが変わった。同点の七回にマウンドへ。先頭・高部(ロッテ)を153キロ直球で左飛に打ち取ったが、続く島内(楽天)に高め直球を右前へ運ばれた。1死一塁。日本ハム・清宮を打席に迎えた。

 ここまで全球直球。カウント2-2と追い込むと、小林(巨人)のサインに3度、首を振った。「フォークのサインが出たときに、清宮選手は同級生ということもあったので、フォークで行きたくないなという気持ちがあった。最後まで真っすぐで押そうと思って。そこで決めました」。こだわりの5球目は153キロ直球が高めに浮いてボール。最後は151キロ直球がワンバウンドして四球となった。

 悔しい結果に、思わず舌をぺろりと出して苦笑い。「清宮世代って言われていたので。四球というのは納得いかないです(笑)。もっと、力と力の勝負をしたかったと思いますね」。悔しそうに振り返ったが、その表情にはどこか、すがすがしさがあった。

 1死一、二塁としたが、楽天・小深田を遊飛に。最後は先発・青柳からソロを放った西武・山川に対し、初球で再びフォークのサインに首を振って153キロ直球で遊ゴロに仕留めた。「空振りを取りたかった」と振り返ったが、堂々の0封デビューだ。

 初めての夢舞台では、「いろいろ聞いてみたい」と熱望していた広島・栗林らと談笑。「ブルペンで見ていても、すごいボールを投げていたので、自分も負けないように、もっともっと成長できるように頑張りたいなと思います」と他球団の投手から刺激を受けた。「明日(27日)もあるので、いろいろ吸収できればなと思っています」。大逆転Vを狙う後半戦を前に、あと1日、夢の舞台を満喫する。

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