阪神・矢野監督「どんどん伸ばしていってくれたら」球団トップタイの30試合連続安打の近本に

 スタンドのファンに手を振る矢野監督(撮影・飯室逸平)
 4回、マートンに並ぶ30試合連続安打となる中前打を放つ近本(撮影・飯室逸平)
 4回、矢野監督は北條の同点適時打に両手を挙げ喜ぶ(撮影・山口登)
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 「阪神3-2広島」(6日、甲子園球場)

 阪神が逆転で広島戦の今季初勝利を挙げた。2点を追う四回、2死満塁から北條の左前2点適時打で追いつき、山本の中前適時打で勝ち越した。近本が四回、2011年のマートンに並ぶ球団トップタイの30試合連続安打を記録。先発の西勇は5勝目を挙げた。試合後、矢野監督が試合を振り返った。

 -いろんな選手が輝いた試合だった。

 「そうですね、はい」

 -床田と投げ合った西勇は。

 「前半ね、味方の足引っ張ったところでホームランというね、嫌な流れがありましたけど、その後もね、しっかりユウキらしく投げてくれましたし。きょうのボールであればね、もうちょっと行かしたいなというところもあったんですけど、責任を十分に果たしてくれた、ユウキらしい投球でした」

 -渡辺にスイッチした場面で、決断の理由は。

 「ナベもね、左バッターを抑えるというところではチームに貢献してくれていますし、昨日も中止だったんでね。いま、野手もそうですけど、中継ぎも全員で戦うっていうことは、僕たちの野球としては大事なところにしているんでね。ナベにスイッチしてもしっかりやってくれるっていうところで、ナベにしました」

 -渡辺は素晴らしい投球だった。

 「二つのアウトかもしれないけど、緊張感がある中で、しっかりそれを果たしてくれたのは、本当にナイスピッチングでした」

 -湯浅も力強かった。

 「オールスターもファン投票で選んでいただいて、いろんな思いを持ちながら成長してくれているんで。きょうも155キロ、今シーズンで一番速いかなっていうボールが出ていたんで、まだまだ成長していけると思います」

 -岩崎までパーフェクトリリーフ。

 「スグル(岩崎)もね、自分らしい投球がなかなか出ていない部分があるかもしれないですけど、その中でもしっかり粘る、そういう工夫をしてくれているので、ここからまたスグルに頼っていかないといけないのかなと思っています」

 -素晴らしい立ち上がりだった床田から得点を取ったのは北條。

 「ジョーはね、どんなところでもチームの力になってくれますけどね。ジョーが打ってくれるとすごいうれしいですし、逆にジョーが打たなくても納得さしてもらえるっていう、そういう野球に対する姿勢を持っている選手なんでね。そういう選手が打ってくれるというのは、また違った喜びがあります」

 -逆転劇に火付け役は30試合連続ヒットの近本。ついに球団記録に並んだ。

 「いやあ、毎日ね、僕らもあまり触れてないんですけど、本人はそういうところをもちろん意識しながら毎日試合をやっている中で到達したっていうのは立派なことだと思いますし。また明日から新たなチャレンジになると思いますけど、もう思い切って行くだけだと思うんで。どんどん伸ばしていってくれたらと思います」

 -明日勝てば3位。先発はルーキー桐敷。

 「桐敷もね、ファームでいい成績を残してきての明日の登板になりますし、長いイニングというよりも目の前のバッターをしっかり抑える。そういう気持ちで投げ込んでほしいなと思います」

 -西勇は。

 「うん。良かったよ」

 -中継ぎ陣の期待。

 「期待はみんなが期待するのは抑えること。もちろん、そう思って出してはいるんだけど、そこまでのね、ナベ(渡辺)だってソフトバンクの戦力外となってうちにきて。その後の姿勢とここまで貢献してくれるというのを含めて、そういうものがあそこの登板につながる判断になる。そういうものを見せてくれるというのは俺らの決断というのは、目の前のことだけじゃない。中継ぎ陣がそれぞれ持ち味出しているかなと思います」。

 -広島戦初勝利で弾みがつく。

 「弾みつけたいしね、ここまでやられっぱなしだったし。床田だって立ち上がりを見たら流れも良くなかったところがあったけど。崩したというところまでいけなかったけど、負けをつけたというところで自身が流れを変えていかないと。相手が流れを変えてくれるのを待ってても仕方がないのでね。そういうところでは何とか勝ちをつけた、床田に負けをつけたっていうところをね、明日の勢いにつなげていきたいなと思います

 ー試合前に北川コーチが右打者からチャレンジといっていた。

 「床田に関して右がそんなに特別打ってるわけじゃないんだよね。左だってそこそこは打ってるから、極端に右を苦手にしてるっていうピッチャーじゃないんで。ただまぁまぁ、さっきの話も出させてもらったけど、ジョーも結果は出てないけど状態的には悪くないなと中日戦も見ていたし、さっきも言ったようにあいつだったら何かやってくれるっていう期待感と、ダメなときでもジョーだったら納得させてもらえるっていう普段のあいつがベンチで応援するとか野球に対する姿勢とか。そういうものがあったんで、そういうものも含めて。ヤスもね、しぶといというか、なんかこう守備でも攻撃でも何かやってくれそうな雰囲気を持った選手なので。そういった2人をね、ツーアウトからのチャンスやったと思うけど、そこを一気に3点にしてくれたので。しぶとさを出してくれたかなと思います」

 -近本の今季の成長、落ち着きぶりは。

 「春先は苦しんでいたけどね。成長というか、うーんまぁ、まずはこうやってずっとね、去年の最後の方は試合に出られないときもあったけど、ずっと試合出るっていう準備。体の準備だったり試合に臨むまでの準備をすごくしっかりできる選手なので。それがあってこその結果、連続試合だったり3割だったり、そういうものがつながってるので。そういうところはプロとしてしっかりしたものを見せてくれてるっていうのが積み重なっての成長だと思うのでね。そういう自覚というのは、まだ年数は浅い方だけどそういうものはしっかりやるので。そこらへんも含めての、体の強さというか、そういうのがあるんじゃないかな」

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