阪神・湯浅 球宴1位御礼0封「自信にもなります」 セ独り勝ちで自力Vも復活
「阪神5-4西武」(1日、甲子園球場)
セ・リーグで唯一の白星を呼び込んだ。阪神・湯浅京己投手(22)が八回を無失点に抑え、岩崎につなぐ好リリーフを披露した。この日から「マイナビオールスターゲーム2022」の中間発表が開始。初ノミネートながら中継ぎ部門でトップとなり、“御礼登板”で勝利に貢献した。ヤクルトが敗れたため1日で自力Vの可能性が復活し、6月反攻に向け腕を振るっていく。
応援してくれるファンの思いに応えたい。必ず“御礼投球”を披露する。そんな一心で湯浅はマウンドに立っていた。点差はわずか1点。得点圏に走者が進んでも己の剛球、変化球を信じて腕を振り抜く。最後の打者を空振り三振に抑えると、勝ち誇ったかのような笑顔を見せた。
「なんとか0点に抑えて、ザキ(岩崎)さんにつなぐことができて良かったです!!」
1点リードの八回だ。1死からの四球と安打で一、二塁となり「四球を出してしまった」と反省したが、ここを乗り切るところが頼もしい。岸を148キロ直球で右飛、愛斗を142キロフォークで空を切らせ、ピンチで底力を発揮した。
この日、試合前に届いたうれしい知らせを力に変えた。「マイナビオールスターゲーム2022」ファン投票の中間発表が行われ、中継ぎ投手部門1位の2万7166票を集めた。報道陣に伝えられ「本当ですか!?うれしいです」とニヤリ。若きセットアッパーも驚きを隠せない。
昨季までわずか3試合の登板にとどまった右腕だが、入団4年目の今季は22試合に登板。15試合連続無失点とリーグ2位の15ホールドでシンデレラボーイ的存在となっている。
今回が初ノミネートながら、ヤクルトの清水や中日のロドリゲスらを抑えてのトップ票獲得。球界のファンからの期待値が、数字に反映された形だ。
「仲のいい友達が投票したよとか(精肉店を営む)実家のお客さんも『結構、投票したよ』と。自信にもなりますし、もっともっとチームに貢献していけるように目の前の試合を頑張っていきたい」
防御率0・86と安定感は抜群。矢野監督も「経験を積んだ中での成長が、大胆さや自分が何をやるべきかを分かった上での投球ができている。それがゼロにつながっているのでは」と話すように、信頼も日増しに高まる。勝利をつなぐリレーに欠かせない右腕だ。
この日、セ・リーグで唯一の勝利を収め、自力Vの可能性が一夜で復活。チームのため、そして球宴のファン投票最終発表でも1位で選出されるためにも、自らの働き場で快投を続けていく。
◆虎が“セ独り勝ち” 交流戦で阪神が勝利し、他のカードでパ球団が5勝するケースは2017年以来、5年ぶりで4度目。過去3度は【1】2005年6月11日【2】2013年5月19日【3】2017年6月10日。
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