【佐藤義則氏の眼】1点しか取れなかった打線が敗因

 「ヤクルト2-1阪神」(17日、神宮球場)

 阪神が悪夢の逆転サヨナラ負けを喫した。糸原健斗内野手(29)の先制ソロで1点リードして九回を迎えたが、抑えの岩崎優投手(30)がつかまった。形の上では守護神が打たれての逆転負け。それでもデイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(67)は「行き着くところは1点しか取れなかった打線が敗因」と指摘した。

  ◇  ◇

 岩崎は先頭・山田への四球が痛かった。ホームランバッターだけに一発を警戒した結果が歩かせることにつながってしまったんだろうけど、状況を考えると絶対に出してはいけない四球だった。

 いつもの岩崎と比べて、全体的にボールも高かった。同点二塁打の青木の球も甘かったし、オスナにも外角高めの手を伸ばせばバットに当たるところに投げて簡単にサヨナラ犠飛を打たれた。

 同点とされて、なおも1死二、三塁でオスナを迎えた場面。満塁策も考えられたが、阪神ベンチは勝負を選択した。今のオスナの状態を考えると勝負したのは間違いではなかったと思うし、次打者には右の代打・浜田も準備していた。結果的にオスナへの球も甘く入り犠飛を許した。

 守護神が打たれてのサヨナラ負けにはなったけど、行き着くところは1点しか取れなかった打線が敗因。前カードのDeNA戦のように投手力の弱いチームだと、そこそこ得点は取れるけど、投手力のあるチームが相手だと途端に点が取れなくなる。チャンスは作るけど、あと一本が出ない。この日もサイスニードの速い高めの球をほとんど前に飛ばしきれていなかった。

 投手陣は19試合連続3失点以下と素晴らしい奮闘ぶりを見せているが、いつまでもこんな状態が続くとは限らない。投手陣が頑張っている間に打線がなんとかしなくちゃいけないのに、それができない。今後も苦しい戦いは続きそうだ。

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