阪神・才木へ活躍願う母の思い 苦しいリハビリを経て「人として二回りも三回りも大きく」

 阪神は4日、育成の才木浩人投手(23)と支配下選手契約を締結したと発表した。背番号は121から育成になる以前に背負った「35」を再びつける。高卒2年目に6勝を挙げながら、その後に右肘を痛めて20年11月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた右腕。1年以上にわたるリハビリを乗り越えたホープが、再スタートを切る。

  ◇  ◇

 息子の再出発の日。母・久子さんは、甲子園で阪神の試合を観戦していたが、浩人と顔を合わすことはできなかった。近くて遠い存在。それでも、息子が苦しんでいた姿は嫌と言うほど心に刻まれている。

 「『寝て起きたら治ってないかな』って言っていたのも知っているので」と久子さん。寮で生活する息子を心配し続けた。支配下契約が決まった連絡はLINEで届いた。「びっくりしました」と突然の連絡に驚き。決まった背番号は「35」。「最初にドラフトにかかってもらった番号なので、やっぱり思い入れがあります」とうれしそうに話した。

 須磨翔風高の前身である神戸西高出身の中日・福が背番号34。先輩と並ぶ番号に、入団時から不思議な縁を感じていた。入団時の取材で「『35』が才木と認識してもらえるように」と話した気持ちは今も変わらない。

 「この経験を経て、人として二回りも三回りも大きくなってほしい」。陰ながら、誰よりも、浩人の活躍を願い続ける。(デイリースポーツ・阪神担当・北村孝紀)

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