超満員の甲子園でやり返せ!阪神7度目完封負けで連勝ストップ 糸井“コンディション不良”響く

 6回、好機で三邪飛に倒れ悔しがる佐藤輝(撮影・飯室逸平)
 満員となった甲子園球場
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 「阪神0-3ヤクルト」(3日、甲子園球場)

 せっかく満員になったのになぁ。阪神は今季7度目の完封負けを喫し、連勝は6でストップした。直近5試合で14打数8安打と大当たりしていた糸井嘉男外野手(40)をコンディション不良で欠いた打線は、ヤクルト・小川の前に沈黙。甲子園では3年ぶりとなる大観衆の前で白星を挙げられず、矢野監督は悔しさをにじませた。

 この日、最大の見せ場で三邪飛を打ち上げた瞬間、佐藤輝は思わずバットを地面にたたきつけて悔しがった。

 六回、先頭の坂本が安打で出塁。続く西勇は送りバントを失敗したものの、近本が安打と二盗で1死二、三塁の好機を作った。前売り券は前日までに完売。7連勝を信じる今季最多4万2483人の観衆が、激しくメガホンを打ち鳴らす。

 だが、中野が浅い中飛に倒れて2死に。期待の佐藤輝が徹底的なインハイ攻めの末、力ない三邪飛に打ち取られて無得点に終わると、満員の聖地がため息に包まれた。

 開幕戦では3回4失点でKOした小川の前に、今季チーム7度目となる完封負け。矢野監督は「真っすぐが結構、割合的には多かったし、コーナーにも来ている感じはあったのかなと思うけど…。それでもゼロじゃねえ」と思わず嘆き節だ。

 練習では通常メニューをこなしていた糸井がスタメン落ちし、最後まで出番なし。「コンディションが整っていなかった」と指揮官は説明したが、好調なベテランを欠いた打線は相手より多い、6本の安打を放ちながら、いずれも単打。六回以外は得点圏に走者を進めることすらできなかった。特にこの日は3番・佐藤輝、4番・大山を完全に封じられたのが痛かった。

 東京ドームで巨人に3連勝を決めて甲子園に帰還したが、3試合で計21点をたたき出した勢いは見る影もなかった。小川が良かったのか、阪神打線がしょぼかったのか。「それはどっちもあるんじゃないの」と指揮官は首を振る。

 まさか開幕当初の“暗黒期”に逆戻りしたわけじゃあるまい。矢野監督は満員の観客の前での完封負けに「喜んで帰ってもらいたいと思ってたけど。悔しいし残念。喜んで帰ってもらえるように頑張ります」と2、3戦目での逆襲を誓う。4日も前売り段階で入場券は完売。天気も引き続き快晴の予報だ。今度こそ超満員のファンに、強い阪神を見せたってくれ!

 ◆甲子園の満員 観客は今季最多

4万2483人だった。球団広報によると、新型コロナウイルス感染拡大による入場制限が3年ぶりにない今季の甲子園球場で初の完売。2019年の最多入場者数は4万6788人だったが、アルプス席の座席数減少もあり、完売であっても同程度の数字にはならないという。

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