阪神・佐藤輝 いきなり猛打ショー 虎史上最年少開幕4番が打線に着火 家族の前で堂々プレー

 4回、佐藤輝は左中間適時二塁打を放つ(撮影・山口登)
 滑り込む佐藤輝は村上の捕球ミスを誘う(撮影・田中太一)
 3回、糸原の適時打で生還した佐藤輝はナインに迎えられる(撮影・田中太一)
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 「阪神8-10ヤクルト」(25日、京セラドーム大阪)

 ドラフト制以降、球団史上最年少で挑んだ開幕4番デビュー戦。阪神・佐藤輝に緊張の色は見られなかった。逆方向に快音を響かせ、3安打猛打賞の好発進。開幕の大役で猛打賞スタートは、球団では17年・福留以来の快記録だ。

 4番の仕事を果たしたのは、3点リードの四回2死二塁。2番手・大下が投じた146キロ直球に対応。左中間を深々と破る二塁打となり「拓夢(中野)さんがチャンスメークしてくれたので、しっかりホームまでかえすことができて良かった」と自画自賛の一打だ。

 内野陣が右寄りに詰めた“佐藤輝シフト”をあざわらうかのような安打も見られた。まずは二回。先発・小川が初球に投じたフォークを打たされる形となったが、打球がボテボテになったことが幸いし、三塁内野安打に。同点の三回2死一塁では、フォークを右手一本で左翼線の二塁打と固め打ち状態だった。

 学生時代から4番は親しみの少ない打順。開幕4番が決定的になった状況でも「(タイプ的に)オレは4番じゃないよな~」と父・博信さんに打ち明けたほど。それでも試合に入れば、自然とスイッチが切り替わる。招待した博信さんや父方、母方の祖父母の前でも堂々とプレーした。

 最大7点差をひっくり返されたまさかの敗戦。2点を追う九回1死ではマクガフに右飛に抑えられ、顔をしかめた佐藤輝。「やっぱりいいところで打てるようにしたい。切り替えて、一日一日やることをやっていきたい」と懸命に言葉を絞り出した。

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