【岡田彰布氏の眼】阪神は4番・佐藤輝の後ろの打者が心配、キーマンは大山

 「オープン戦、阪神1-2楽天」(4日、甲子園球場)

 開幕4番は決まっていないようだが、阪神・佐藤輝は大振りしなくなって安定した打撃を見せている。順調にいけば佐藤輝が4番だろう。その場合、後ろを打つ打者はこの日の5番・大山、6番・糸井、7番・ロハスあたりになるが、彼らの状態が気になった。

 現状のメンバーでは小野寺の打撃は悪くないのだが、まだ荷が重く、代わりになれる打者は見当たらない。今後は開幕までの期間で個々が状態を上げていくしかないが、大山の状態が心配だ。

 昨季と同様に、構えた時にバットのヘッドを投手の方向へ向けて始動しているが、打ちにいった時にヘッドがかえってきておらず間がなく、かち上げるような打ち方になっているように見える。四回2死は1ボールから則本の直球を打ちにいって、差し込まれた三塁ゴロ。まだ打撃の内容が良くない。

 ただクリーンアップを任される打者なのだから、「どうやって打ちなさい」と指導するレベルの選手ではない。実戦の中で自分の感覚を見つけていってもらいたい。

 阪神打線を見ると、左打者が多い。ロハスも両打ちだが、どちらかというと“左打者”。大山の状態が上がらないと、相手も左投手を当てやすくなるだけに、彼が打線のキーマンだろう。

 昨季の開幕ダッシュは、4番・大山の後ろを打つ5番・サンズ、6番・佐藤輝の存在が大きかった。4番の後を打つ打者が機能するようになることが、開幕までのチームの課題だ。

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