阪神の２軍キャンプが実質、打ち切りとなることが２７日に決まった。球団はこの日、才木浩人投手（２３）、藤田健斗捕手（２０）が新たに新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことを発表。前日のＰＣＲ検査（スクリーニング検査）で同判定となったことを受け、この日に高知県内の病院にて抗原定量検査を受検したところ、確定診断を受けた。

　才木は軽度の発熱と鼻づまりの症状が、藤田は軽度の発熱、喉の痛みと咳、倦怠感の症状があるという。２人の感染が疑われたために、この日は投手、野手ともに練習を中止し、ホテル待機の処置が取られていたが、２８日も同様の処置が取られる。

　この状況を受けて、沖縄で取材に応じた嶌村球団本部長は「基本的に２７、２８日は練習を止めますので。今まであったような、通常期であるような形の終わり方はできなくなってしまうというのは事実です」と、本来なら２８日に打ち上げ予定だったキャンプを、このまま打ち切る形になることを認めた。

　阪神の２軍キャンプでは、２１日に片山雄哉捕手（２７）、２３日には植田海内野手（２５）、２５日には板山祐太郎外野手（２７）、ドラフト７位・中川勇斗捕手（１８）＝京都国際＝が陽性と判定されており、すでに５人の感染者が出ていたが、すべて野手の感染だった。そのため２５日からは投手の自主練習に切り替えられていたが、投手からも感染者が出たことにより、すべての練習を中止せざるをなくなった。

　「今後の対応については管轄の保健所、および日本野球機構（ＮＰＢ）事務局と連携し検討してまいります」と球団は発表したが、嶌村本部長は「今後の状況を見ながら、ある一定期間の安全安心というのを内外に示した上で帰阪するべきだと。そのような見解です。まずはそこをしっかりして、それから全体練習になっていくのではないか。それがないとなかなか全体練習もできかねますよね、ということでございます」と説明。選手らはしばらく高知に滞在した後に帰阪する形となりそうだ。