阪神・佐藤輝 左膝痛めていた シーズン終盤負傷 一部別メニューでの再出発
「阪神秋季練習」(11日、甲子園球場)
阪神の1、2軍合同秋季練習が11日、甲子園(野手組)と鳴尾浜(投手組)の2カ所に分かれて本格的に始まった。一部の主力選手を除く43人が来季に向けて始動する中、球団は佐藤輝明内野手(22)がシーズン中から左膝痛を抱えていたことを発表。この日は打撃練習に参加する一方で全体でのアップに入らないなど、一部別メニューでの再出発となった。
一人、また一人と選手がグラウンドに姿を現す。屈辱のCSファーストS敗退から4日後。矢野阪神が雪辱の来季に向けて再始動し、野手組の秋季練習は本格的に甲子園で始まった。だが、冒頭の全体アップに佐藤輝がいない。その後、球団から驚くべき事実が発表された。
「シーズン中からの左膝痛の影響で本日からの秋季練習は一部別メニューで行います」
野手組20人が外野でウオーミングアップをしている中、背番号8は隣接する室内練習場で黙々と個人アップをしていた。痛めた時期に関して「詳しいことは言えないですけど(シーズン)終盤ですかね」と明かした佐藤輝。「完治はしていない」と現状を説明した。
プロ1年目の今季は126試合に出場。チームトップの24本塁打、同4位の64打点と存在感を示した。しかし、夏場から徐々に低迷。NPB野手最長の59打席連続無安打も経験した。「無理はしていないですけど」。極度の打撃不振、そして左膝痛と人知れず二重の苦しみを抱えていた。
まだ不安は残るが、それ以上に向上心の火が燃えている。「できることをやろうという感じですね。この秋は様子を見ながらという感じです。来年に向けて」。フリー打撃が始まるとグラウンドに登場し、北川打撃コーチとの特訓が始まった。
ティー打撃で球を後方から投げてもらい、それを前方に打ち返す練習を反復。「一番(の課題)は対応力」と話す同コーチは、秋季練習の初日から取り入れた意図を明かした。
「もともと置きティーしかやらないタイプで。今年1年やってみて、やっぱり一つの引き出しじゃダメ。いろんなことに対応するために、いろんな角度でティーをやらすのは大事かなと思ったので」
今後も走塁練習などには制限がかかるが、打撃練習は問題ない。患部の治癒を最優先に「全ての面が足りないと思うので、全部をレベルアップしていけるようにやっていきたいです」と佐藤輝。実りの秋が超進化を目指す2年目の来季につながる。アクセル全開とはいかなくても、着実に一歩ずつ前進できる。
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